第8話

あのパーティーから数日たった。


「さて、今日もモンスター相手に鍛錬するとするかな」


俺は暗雲の森に入り、訓練をする。


気配が五つ。


『グオオオオオオオオ!』



ゴーレムの重厚な声が響き、姿を現した。

「球魔、球魔、球魔」


魔術を放ちあっさり五つのゴーレムを倒した。


「もうそろそろ次のステップにいくか」


そんな事を思っていると


「王女様、どうぞこちらへ!私の魔術をご覧に入れましょう!!!」


「はぁ…」


聞き覚えのある声がしたかとおもったらハウスとアスタリ王女がなぜかこの森にい


た。


「私の魔法をご覧になれば私こそがアスタリ王女の婚約者に相応しいと思うでしょう!!」


「…護衛はつけなくていいのでしょうか」



「そんなモノは必要ありません!」


アスタリ王女の不安をよそにハウスは強引に暗雲の森の更に奥に進む。


(大丈夫なのか?)


ハウスの実力では厳しいだろう。


このままでは二人の命が危険に晒される。


(しょうがないから、見守るか)


『ポオオオオオ!!』


そこに豚のモンスターであるポークが現れた。


「よし!でたな豚のモンスターめ!!この俺がぶっ殺してやる!!」


(暗雲の森の最弱モンスターであるポークか)


「見ててください、王女!!この俺がこの豚をギタギタにしてやります!!」


「はあ・・」



王女の反応を見るに対して興味もなさそうだ。


「死ね死ね死ね死ね!!」


ハウスが品もかけらもない言葉を吐きながら、ポークを殺した。


「王女様!見ましたか俺の魔術!!」


「もうそろそろよろしいのでないですか。戻りましょう」


アスタリ王女はやはり不安があるようだ。


「ガアアアアアアアア!!」


そこに大きな真っ黒な怪鳥が現れた。


「ひっつ!?何だこのバケモノは!!?」


「きゃっ!」


二人は恐怖のあまり尻を突いた。


(まずいな。あの二人ではあのレベルのモンスターは対処できない!)


仕方ないので、俺が出向くことにした。




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