第6話
「いい男よ。ソーレ」
「まあ、母さんの息子だし」
「あらあら随分お世辞がうまくなって」
俺は蝶ネクタイを結び、立派なタキシードを着た。
今日は、この国、エフェルト国の王女の婚約者を決める日だ。
その為に三大貴族と他の有力な貴族達も呼ばれている。
勿論、王女の婚約者は三大貴族筆頭だが。
そして、何で俺まで呼ばれたかといと
「気が重いな。嫌がらせをされるだけだろうし」
「そんなに落ちこまないで、もしかしたらアスタリ王女が選んでくれるかもしれな
いわ」
そう言われながら俺は馬車に乗り城に行った。
城に着くと他の貴族達の跡継ぎ達が分かりやすく鼻を伸ばしあるいは落ち着きを払いながらそこに居た。
「みろあれが例の落ちこぼれの…」
「ああ、何であいつがいるのか
「万に一つもアスタリ王女に選ばれるわけないのに」
早速、陰口が聞こえてきた。
「気にすることはないわ、ソーレ」
「分かってるよ、母さん」
俺は耐えた。
「アスタリ王女陛下の入場!!」
正面の扉から、護衛の騎士と共にアスタリ王女が会場に姿を現したのだった。
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