ひとりあやとり

望月(もちつき)

ひとりあやとり

「もしもし」と、心臓の音を聞く

「もしもし」と、受話器を取る


沈黙は

存在の「不在証明」


「もしもし」

      ・・・・

それは、相手からのメッセージ

「かまわないで」

「やめて」

「ここにはもういない」


「もしもし」

      ・・・・

それは、自分からのメッセージ

「つながりたい」

「かかわりたい」

「声を掛けたい」


ひとりごとになっても、

存在する、間接的なコミュニケーション

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ひとりあやとり 望月(もちつき) @komochizuki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ