神様への謁見

~前回のあらすじ~


 誤って超VIPのバルバロス帝と契約をしてしまったフェリア。さすがのエルもカンカンだったものの、手続きを手伝う運びとなった。そして調査の結果、なんとか『死者に関する調査報告書』を完成させることができた。


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「・・・」




「・・・よし、大丈夫よ~。なかなか筋が良いじゃない~。」




 エルさんは私の手柄のように言っているが、実際はほとんどエルさんが重要な記述を担当してくれた。本当に感謝してもしきれない。




「本当にありがとうございました!」




「いいのよ~。じゃあ、次のステップね~。ただ、、、これはさらに難しいわ。しかもあなたひとりでやる必要があるの。」




 私も覚悟している。次のステップは最高神本人への報告書提出と天国、または地獄への推薦だ。普通の死者の場合はある程度簡単に決まるのだが、超VIPの場合は別だ。両方の要素が大きいので、慎重に決めなければならない。




「・・・がんばります。」




「死者さんには門前ホテルで待ってもらうように言っておいたわ。よし、それじゃあ特訓よ~。」




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 数日が経ち、ついに今日がXデー。ここが踏ん張りどころよ、私。




コンコンコンコン/「失礼いたします。」




「・・・」




 はじめて会う最高神様への感想はただ「大きい」だった。背丈20mはあるだろうか。その大きな服には様々な装飾が施され、荘厳な雰囲気が漂っている。厳しそうなな顔には豊かなひげが蓄えられており、まさに「神様の中の神様」といえる雰囲気だ。




「・・・」




「・・・あの、何か粗相がありましたでしょうか?」




「・・・ああ、いやごめんな。申し訳ないがちょっと自己紹介だけしてもらえるかな?」




「はい、私は4級天使のフェリアと申します!以後よろしくお願いいたします!」




「フェリアちゃんじゃなー、ヨロシク!」




 見た目の雰囲気とは違い、喋ってみると以外と気さくな雰囲気だった。




「それで、今日はどうしたのかな?」




「はい、・・・実は、私超VIPの方と誤って契約してしまって、エルさんに助けてもらいながら報告書を書かせていただきました。」




「ほぉ、それは大変じゃったの。では、見せてもらおうか。」




 最高神様が私の報告書を見ると、すぐに意識はどこかへ行ってしまったようだった。彼の能力、「追体験」は報告書さえあれば死者の人生をつまびらかにすることができる。




「うーむ、これは難しい。難しいぞ。」




 どうやら見極めに難航しているようだ。




「では、私の一意見を述べさせていただきます。私は・・・。」




「よし、決めたぞ。この死者は特別措置じゃ!」




「あ、あの、最高神様・・・?」




 私の意見を聞く前に最高神様は決断してしまったようだった。しかし、特別措置とはなんなんだろう?




――――――――――――――――――――――――――――――――――




特別措置




 死者の人生において、天国の要素と地獄の要素が両者ともに極端に大きい場合に適応される。この措置がなされた死者は新たに人生を歩み、第2の死後評価が下される。


 この措置がなされたのは過去に2度のみ。

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”恐怖の皇帝”の異世界日記 ~レベル1固定?わしには関係ない~ アトフィア @atphere

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