ーー「ヴィタの追憶」
これは、「ユリアの不安」の話の中に眠る、ヴィタの記憶。
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林の中に寝袋を広げて眠ることにしたユリアとヴィタ。
ユリアは早々に眠りについてしまったが、ヴィタは気が休まらず起きていた。
それもそのはず、ユリアのあの無邪気に笑う表情を見てしまっては。
つぶらで大きな瞳、すっと伸びる小さい鼻と口に、少し厚みのある唇。そこに表れる子供のような笑みが彼女の加虐心を煽り、胸をざわつかせる。
「ハァ……」
とため息をつき、そそくさと彼女はユリアとボーガンに気が付かれないように寝袋から出ると、そこから少し離れた木の陰に腰掛けた。
背中を木にもたれて全身の力を抜き、足を広げていく。
(どうしちゃったのよ……私)
そう心では思うも、彼女は胸の高鳴りが抑えきれない。
足をだらんと伸ばして股を開くと、彼女は自分の右手の人差し指をそっと口に含んだ。
唾液を塗りたくるように指を舐め、自分の胸へと運ぶ。
彼女の胸を隠す薄い布越しに指で突起を擦り始める。
その布をゆっくりと下げ、彼女はあらわになった胸の先端をそっと摘んだ。
胸を撫で続けていくと次第に彼女の下腹部が熱くなっていく。
そして自分のどうしようもなさを感じてしまう。
唾液は少し温かいがすぐに冷えてしまい、冷たい。
彼女の息が少し荒くなった。
その大きな胸を鷲掴みにするように手全体で掴んで荒く揉みしだくと更に息が溢れる。
「ン……ハァ…………ユリア……」
吐息混じりに呟き、体に準備を促していく。
「はぁ……ぁぁ……ぁ……ンッ!」
ユリアの決して小さくはない胸を想像し、あの胸に触れることができたなら、と考えてしまう自分を諌めるように彼女は自分の体に爪を立てる。
もういいだろう。
右手の人差し指と中指に再び唾液をつけると、脚をより開き、その指でお腹をそっと撫でて下げていく。
そっとスカートを捲ると、下着ごしに自分の股間が熱を帯びていることが分かる。
自然と彼女の口は力なく半開きになり、目も焦点が合わずとろんとした、喜びを感じる表情が浮かんでしまう。
彼女の指がめくれたスカートの中へと入っていく。
股間を遮る布は湿っていたが、そんなことはもう関係ない。
その布の横から中へと指を突っ込んだ。
そこは温かく、湿っている。
応えるように二本の指で掻き回す。
「ん……ぁ……んん」
彼女は艶のある吐息に混じった声を出し、目を閉じて想像する。
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「ヴィタ? これなに?」
「ち……違う……」
「こんなにいやらしい汁垂らして、ダメでしょう? 私が今楽にしてあげるね」
そう言うとユリアは意地の悪い笑顔を浮かべて私の股間を指で弄り回す。
私は拘束され、身動きが取れず、抵抗できない。
声を我慢するだけで精一杯。
体に、きもちのいい波が押し寄せ、快感で飛びそうになる。
それをいいことに彼女は私の股間に顔を近付け、舌をあてがう。
私のあそこをすする彼女の舌の音が聞こえてーー。
ーーーーーーーーーー
「ッ!!」
腰が指の動きに合わせて小刻みに震え、ヴィタは軽く果ててしまった。
息を荒げて足の力を抜き、指をそっと離すも、自分の体の欲はまだ収まらない。
彼女の心には寂しさがまだ残っていた。
もう一度脚を大きく開いて股をあけ、今度はその指を中へと、挿れた。
その指を激しく動かす音と彼女の声だけが響く。
しかし、もう関係ない。
脳に直接届く確かな刺激の中、彼女は想像する。
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身動き出来ない私の脚をユリアが広げてそこにまたがった彼女と私は……ひとつになる。
お互いが……気持ち良くなるためだけに腰を動かす
肌と肌がぶつかる音と……そこに溢れる、液体が混ざり合う音が聞こえてきて、私たちの体は悦びに震える……。
「ダメッ……もう許してユリア……」
「ヴィタ……?………いいよ……私と一緒にイこう、お願い……」
私たちはお互いを確かめ合う。
そしてーー。
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「ァァッ……ユリア!!……ン………」
ヴィタの腰が大きく前後に痙攣し、それがもたらす熱い、電気のような波が彼女の体を突き抜けて彼女は達してしまった。
「はぁ……」
肩がうなだれ、いつの間にか髪もぐしゃぐしゃになって額に張りつき、汗をかいている。
彼女はため息をつき、自身の体が満足したことを悟ると、体に入っていた力を抜き、そっと服を元に戻した。
(何やってるんだろ……私……)
体は満たされても心は満たされない。
自分の中のユリアに対する感情が膨れ上がっていくことに気が付かないふりをしながら、彼女は自分の寝袋にそっと戻っていった。
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