Lesson6 固有名詞・集合名詞・物質名詞

普通名詞は説明が多くて大変でしたね。

今回は、他の名詞の種類についてです。

一つ一つはそれほど大変ではありません。

ただ、日本人には馴染みがないことが多いので、ちょっと頭に入りにくいかもしれないんですよね。

がんばりましょー。


【Lesson6 固有名詞・集合名詞・物質名詞・抽象名詞】


◇固有名詞

固有名詞は人名、地名、建物名など特定の物や人、場所を表す言葉です。

[例]

Caroline(キャロライン・人名)、KADOKAWA(株式会社KADOKAWA・会社名)、Sekigahara(関ヶ原・地名)など。


固有名詞には基本的に単数形・複数形の区別はありません。

ほぼ全て単数扱いです。



◇集合名詞

同じ種類の人や物の集合体を表す言葉です。

複数形の「s」や「es」は、いりません。

単複同形名詞は、場合によって一つの単語が単数としても複数としても使われるフレキシブルさがありますが、集合名詞は常に「単数扱い」もしくは「複数扱い」として使われます。

フレキシブルさはありません。がっちがちの頑固ちゃんです。

一つ一つ説明していきます。


・単数扱いの集合名詞

[例]

furniture(家具)、baggage(手荷物)、jewelry(宝石)、equipment(機器)、machinery(機械)、underwear(下着)、food(食べ物)など。


家具が一つあろうが二つあろうが furniture は furniture、食べ物が一つあろうが二つあろうが food は food で形は変化せず、単数扱いです。

部屋にドレッサーと箪笥たんすとベッドがあっても、家具はいつも一つ!

furnitureは単数扱いです。

テーブルの上にピザやフライドポテトやアイスクリームがたくさん並んでいても、食べ物はいつも一つ!

food は単数扱いです。

とにかく、常に単数扱いです。


・複数扱いの集合名詞

[例]

family(家族)、police(警察)、company(会社)、people(人々)、staff(職員)、clergy(聖職者)、laity(信者・俗人)など。


常に複数として使われます。

いつでもどこでも何がなんでも、複数扱いです。



◇物質名詞

決まった形を持たず、形や区切りのない物を表す名詞です。

[例]

paper(紙)、water(水)、coffee(コーヒー)、bread(パン)、cake(ケーキ)、soap(石鹸)、sugar(砂糖)など。


物質名詞は、数えられない名詞=不可算名詞として扱われます。

つまり、doll は one doll と言えるけど、 water は one water とは言えないんです。

少しあとで説明するつもりですが、単数にくっつけられる a、an も付けられません。

数を表す何かとセットで使うことはできないということになります。

でもコーヒー一杯とか言うじゃんって思いますよね。

そういう時は a(one)cup of coffee と言います。

紙が1枚であれば a(one)sheet of paper。

ケーキが1個なら a(one)piece of cake。

面倒ですね。

ただ、日本語の「砂糖が一杯」「紙が一枚」「パンが一切れ」「本が一冊」も日本語ネイティブ以外の方たちにはかなり難しいようなので、許してあげてください。


さて、物質名詞はここまで……と言いたいところなのですが、ちょっとだけ例外をお話しておきます。

前回書いたように、英語の名詞は特に変化が激しい品詞です。

会話で a(one)coffee と言ってしまっても余裕で通じます。

複数形だと two coffees です。

a(one)cake もたぶん通じます。

このように、物質名詞なのに、まるで普通名詞かのように振る舞う場合があります。

しかし文語やテスト問題ではおそらくあり得ないです。

なので、会話の中ではそう言うこともあるとだけ、覚えておくと便利かもしれません。



◇抽象名詞

物事の状態や、概念、感情、考え方などの形のない抽象的な意味を表す名詞で、基本的に常に単数扱いです。

[例]

failure(失敗)、advice(助言)、love(愛)、information(情報)、relationship(関係)、chemistry(化学)、economics(経済学)、democracy(民主主義)など。


抽象名詞も、物質名詞と同じく数えられない名詞=不可算名詞として扱われます。

a(one)relationship などと、数を表す単語と一緒に使うことはできません。

もし「一つの」などの意味を足したいのであれば、やはり a(one)piece of ~を付ける必要があります。

a piece of advice(一つの助言)などですね。



名詞の種類の説明はここまでです。

本当は冠詞と可算名詞・不可算名詞についてもこのエピソードで説明したかったのですが、文字数が……。

また、私の両手が痛くなってきたので、一旦やめておきます。


次回は、名詞に付き物のみんな大嫌い冠詞についてと、私はわりと好きな可算名詞・不可算名詞について説明しますね。

可算名詞・不可算名詞は特に! 大事! 大事よー!

はい、がんばります。

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