Lesson4 五つの文型
今回は文字数多いです!
がんばりましょー!
【五つの文型】
「五文型」と教わった方が多いかもしれませんが、「第五文型」と間違いやすいのでここでは「五つの文型」と呼びます。
語順が決まっているため、どの文型も基本的に疑問文や命令文などでない限り、型が崩れることはありません。
※疑問文・命令文についてはのちほど説明します。
[文型とは]
読んで字のごとく、文の型のこと。
一つの文は一つの文型にのみ当てはまります。
例外もあったような気がしますが、ここでは触れません。
各文型は、前回説明したSVOCMのうちM以外の要素を使って構成されます。
Mは「いいヤツだってわかってるんだけど……ゴメン、そういう対象じゃないから……。これからも友達でいてくれる?」って立場ですね。
つまり、ただの修飾語M=モブ。
『転生したら完全モブのMだった俺、VからOちゃんを奪いたい! ~
とか書いちゃってもいいですよ。
さて、本題。文型は五つに分けられます。
・第一文型 S+V
・第二文型 S+V+C
・第三文型 S+V+O
・第四文型 S+V+O+O
・第五文型 S+V+O+C
以下に、各文型の定義と例を用いて説明します。
◇第一文型 S+V
一番シンプルな構成。VにはO(目的語)が不要な自動詞が入ります。
[例]
Tiana smiled.
ティアナは微笑んだ。
(Tiana=S、smiled=V)
Mayu smoked in the smoking area.
麻由は喫煙所でタバコを吸った。
(Mayu=S、had a smoke=Vで、in以降は smoked を修飾する副詞句Mのため文を構成する骨組みにはなりません)
Kotoko looked at the man.
琴子はその男性を見た。
(Kotoko=S、looked=V、at以降は looked を修飾する副詞句Mのため文を構成する骨組みにはなりません)
◇第二文型 S+V+C
主にbe動詞を使ってSの状態や性質を説明します。
カクヨムユーザーさんにわかりやすく言うと、Sがどんな状態・性質かをCに説明&描写
[例]
Yuriko is cute.
由里子はかわいい。
(Yuriko=S、is=V、cute=C)
That white bottle is clean.
その白い瓶は清潔だ。
(That bottle=S、is=V、clear=C)
My mother is talented in terms of running business.
私の母はビジネスを運営するにあたって有能だ。
(My mother=S、is=V、talented=Cで、in以降は is を修飾する副詞句Mのため文を構成する骨組みにはなりません)
Mina became a piano tuner.
海凪はピアノの調律師になった。
(mina=S、became=V、a piano tuner=C)
それぞれ、Sである「由里子」「白い瓶」「私の母」「海凪」がどんな物・人なのかをCが説明&描写していますね。
ここでbe動詞の is が初めて出てきます。
そう、This is a pen. の is です。
This がS、is がV、a pen がC。
「これ」は「ペン」という物であると、CがSを説明&描写しているんですね。
「第二文型のSとCはイコールの関係である」と、文法ではよく言われます。
◇第三文型 S+V+O
基本はS+Vと同じですが、VにはO(目的語)を必要とする他動詞が入ります。
目的語がいる他動詞・いらない自動詞の判断は英和辞典に聞くのが一番いい方法です。
ちょっと考えてもわかったりしますが、例外もあるので要注意。
(例外についても少し説明しておきます)
ちょっと考えてわかるパターンとしては、「◯◯を」という目的語がないと「何を?」と聞きたくなる文で使われている動詞が他動詞だと判断できるものです。
「昨日、買っちゃったんだ」「何を?」「ゴディバの新作チョコ」
これですね。
「ゴディバの新作チョコ」を言わないと「買う」の目的語がないため、聞き手は「何を?」と聞きたくなるわけです。
[例]
Kazuma stretched his back.
和真は背筋を伸ばした。
(Kazuma=S、stretched=V、his back=O)
Hikaru ate a toasted sandwich.
光はホットサンドを食べた。
(Hikaru=S、ate=V、a toasted sandwich=O)
なお、VとOの間に前置詞が入って副詞句Mになる場合は第三文型にはなりません。
前置詞が入った時点で前置詞以降が副詞句Mになり、第一文型になります。
上記の第一文型の例「Kotoko looked at the man(琴子はその男性を見た)」が該当します。
「at the man」は副詞句Mになるため、Oにはなれません。
えー、でも「~を見る」だから他動詞じゃないの? って思うでしょ?
英語では look は自動詞なので、本来目的語なしで使える単語なのです。
それに「~を」という目的語のような意味を足したい時には「at」を付けて副詞句Mとして「~を」という意味を持たせます。
そういうわけで、「at the man」は look に意味を持たせる(look を修飾する)副詞句Mということになります。
英和辞典などに載っている自動詞・他動詞の区別は、文の構成に関わってくるのでけっこう重要なんです。
以上、「ちょっと考えただけでは自動詞か他動詞かわからないパターン」でした。
◇第四文型 S+V+O+O
O(目的語)を二つ取るVを使います。
VがOちゃんたちを侍らせている贅沢なハーレムですね。
Vの直後のOは間接目的語(O1)と呼ばれ、人を表す名詞が入ります。
次のOは直接目的語(O2)と呼ばれ、物を表す名詞が入ります。
この順番は絶対です。
絶対にS+V+O1(人)+O2(物)である必要があります。
贅沢なVの代表格は、give(~に~を与える)、show(~に~を見せる・案内する)、buy(~に~を買う)などです。
give A B ←これだけで、「A(人)にB(物)を与える」という意味になります。
前置詞は使いません。
もし前置詞が入ると、途端に別の文型になります。
[例]
The king gives some heroes awards every year.
王様は毎年何人かの勇士に勲章を与える。
(The king=S、gives=V、some heroes=O1、awards=O2、every yearは gives を修飾する副詞句Mのため文を構成する骨組みにはなりません)
I show you the way to Tokyo station.
私はあなたに東京駅への道のりを案内します。
(I=S、show=V、you=O1、the way to Tokyo station=O2)
ここで、O1ちゃんがすねて前置詞が入るパターンをお伝えしておきます。
人を表すO1ちゃんは、自分を最優先してほしいタイプなんです。
これけっこう英語のテストで出るんだよね……今もだよね、きっと。
・The king gives some heroes awards every year.
・The king gives awards to some heroes every year.
どちらの文も「王様は毎年何人かの勇士に勲章を与える」という意味です。
ただ、直接目的語(O2)の「awards」が gives の直後に入ると、そのあとに来る「some heroes」という人を表す名詞句には「to」という前置詞が必要になります。
S+V+O1+O2のハーレムを形成するには、Vの直後に間接目的語(O1)である人を表す名詞(名詞句)が入る必要があるのに、下の文のようにVの直後に物を表す名詞(名詞句)が入ってしまうと、O1ちゃんはすねてしまって前置詞をくっつけることになるため、ハーレムの形成が不可能になります。
つまり、to以下が副詞節Mのモブっ子になって、途端に第三文型S+V+Oになってしまうんです。
ちなみにテストでよくあるパターンが
The king gives some heroes awards every year.
→The king gives awards( )some heroes every year.
二つの文が同じ意味になる場合( )内に入る言葉を次のうちから選べ。
1. for 2. in 3. to 4. at
という感じですね。正解は3です。
give の直後に直接目的語(物)が入った場合、そのあとには「to」が入るときちんと記憶しておかないといけない問題です。
何故「to」なのか。
それは、すねてしまったO1ちゃんに意味を持たせるべく、give が to という前置詞を採用して、くっつけてあげたからです。
動詞によって採用される前置詞は異なります。
◇第五文型 S+V+O+C
第四文型と同じように要素が四つありますが、第五文型ではVはそれほどモテません。
第五文型の特徴は、CがOの状態や性質を説明しているという点です。
第二文型に似ています。
第二文型ではCがSの状態や性質を説明していましたね。
Cには形容詞(形容詞句)と名詞(名詞句)が入っていましたね。
第五文型の場合は形容詞(形容詞句)と名詞(名詞句)、あと動詞(動詞句)も入ることがあります。
第五文型のVの代表格は、call(~を~と呼ぶ)、make(~を~にする・~に~をさせる)、name(~に~と名付ける)、elect(~を~に選ぶ)、keep(~を~の状態に保つ)などです。
call A B ←これだけで、「AをBと呼ぶ」という意味になります。
前置詞はいりません。
[例]
I call her Neun.
私は彼女をノインと呼ぶ。
(I=S、call=V、her=O、Neun=C)
※Cの Neun は固有名詞で、herの名前を表しています。
I always make the impossible possible.
私は常に不可能を可能にする。
(I=S、make=V、the impossible=O、possible=C)
※Cは形容詞で、the impossible が possible という状態になると表しています。
My mother makes me wash dishes after dinner.
私の母は夕食後に私に食器洗いをさせる。
(My mother=S、makes=V、me=O、wash dishes=C、after dinnerは makes を修飾する副詞句Mのため文を構成する骨組みにはなりません)
※Cは動詞句で、me が wash dishes の動作をすると表しています。
こうして説明すると第五文型はそれほど難しく感じないかもしれませんが、罠があります。
名詞(名詞句)もCになることができるので、一見するとS+V+O+Oの第四文型と間違いやすいという点です。
以下の文はどちらかわかりますか?
(1) He keeps the door open everyday.
(2) I bought my daughter a cute doll.
(3) The president elected you leader.
正解
(1)第五文型
He keeps the door open everyday.
彼は毎日そのドアを開け放している。
He=S、keeps=V、the door=O、open(形容詞)=Cです。
Cである open が、Oである the door の状態を表しています。
everyday は keeps を修飾する副詞Mのため文を構成する骨組みにはなりません。
(2)第四文型
I bought my daughter a cute doll.
私は娘にかわいい人形を買った。
I=S、bought=V、my daughter=O1(人)、a cute doll=O2(物)です。
O2である a cute doll は、O1の my daughter の状態を表していません。
娘は人形ではないので。
(娘を人形だと思う親のお話とかありそうだけどw)
「bought(buyの過去形)」という動詞は第五文型にならないとご存じの方には簡単だったと思います。そういう答えの導き方もありますので、興味のある方は参考書(たぶん載ってますw)などを見てみるといいと思います。
(3)第五文型
The president elected you leader.
社長はあなたをリーダーに選んだ。
The president=S、elected=V、you=O、leader(名詞)=Cです。
Cである leader は、Oである you がリーダーに選ばれたという状態を表しています。
これ間違いやすいやつ。leader が名詞だし、you が人物を表していますしね。
でも、you と leader の関係を考えてみるとわかるはずです。
you は leader なのです。
「第五文型のOとCはイコールの関係である」と、文法ではよく言われます。
はい、五つの文型の説明はこれで終わりです。
こんな感じで、主語と述語(動詞)さえあれば、文は五つの文型のうちのどれかに当てはまります。
節として使われている文も同様です。
これを頭に叩き込んでおくと長文読解しやすくなります。
どんなに長い文章も、SVOCMの各要素に分けることができるからです。
また、日本語と全然違う英語のわかりづらい語順についても、各文型に当てはめることによってわかりやすくなります。
このように少しずつ難しい問題でも解けるようになっていくのが、英文法を勉強する醍醐味です。
今回は文字数が多くて大変でしたね。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
さて、次は一般動詞のことへと進んでいきたいのですが、次のエピソードではおさらいの意味も含めていくつかテスト問題を出すことにします。
大丈夫です、わかるはずだから!
単語は簡単なのにしますから!
前のエピソード開いて
勉強科目って、そうやって覚えていくものです。
がんばりましょー!
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