第7話 横浜 元町へ
1月3日
横浜 元町へ行った。
町並みが、なんかオシャレな感じ。
軽井沢っぽいなと思った。
いや、軽井沢よりも坂道だな。
散策して、なんとなくという感じで、アクセサリーショップに入った。
「風見、どうゆうのが好き?」
「えっ?」
「普段、アクセサリーはつけてないよね?
アレルギーとかあるの?」
「あ、いえ、ないですが。
指輪とかブレスレットとか、手に付ける物は ちょっと苦手で。
ネックレスは安モノですが何本か、持ってます」
「あはは。
じゃ、ネックレスは嫌いじゃないんだな?
どれがいい?プレゼントするよ」
「えっ?いえ、とんでもないです!
プレゼントなんて、結構です」
「あはは!
結構です!か~
結構ですって言われると、余計にあげたくなんじゃん!
俺が、勝手にあげたいだけだから。
俺が選んでもいいんだけど、気に入ってもらえなかったら悲しいからさ。
好きなの選んでもらった方がいいから」
「いえ、本当に、いただく理由がないので」
「理由なんて、どうでもいいからさ。
じゃ、例えば、これとこれならどっちが好き?」
「えっ?あ、そうですね、こっちかな」
「じゃ、これとこれなら どっち?」
「えっと、こっち?」
「じゃ、これとこれは?」
「こっち」
「うん!これ、いいな!!
すみません!これ試させてもらえますか?」
石川さんが店員さんを呼んで、ショーケースからネックレスを出してもらった。
「髪、上げて」
「あっ、はい」
石川さんがネックレスをつけてくれて、私を見てにこっとした。
「鏡で見てみ」
「わぁ、かわいい!!」
「すごく いいじゃん!似合ってるよ。
すみません、これ、お願いします。
そのままつけて帰りますので、ケースだけ袋に入れてもらえますか?」
お会計の金額を見てびっくりした。
54,780円
今更だけど、値段を見ずに選んでしまった。
「石川さん!」
石川さんは、軽く手をあげて、私の言葉を制した。
店を出ると、はい、と私に紙袋を渡しながら
「似合ってるよ。いいの選んだじゃん!」
と、笑った。
「すみません!ってゆうか、あの、今 手持ちないですけど、お支払いしますので」
「風見!先輩のおごりは、ありがとうございましたでいいって言っただろ!
50万だったら払えないけど、5万なら全然大丈夫だよ。
値段気にして無難に選ばれるより、ほんとに気に入った物を選んでもらって良かったよ」
と、笑った。
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