第3話 『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』
野枝さんが、キテマス。
知る人ぞ知る人かもしれません。
かの大杉栄氏とアナキストとして活動し
しまいにはあの甘粕に
虐殺されてしまった人。
福岡の今宿がふるさと。
今宿は私が住む町からそんなに遠くない。
殺されてもあたりまえ。
究極の自己中、わきまえない女。悪魔。
ビッチそのままのイメージを持ち
忌み嫌う人々が
彼女の子孫ですら、まだ多いのだそう。
その繋がりは隠して
ひっそりと生きているのだそう。
なんと。
その子孫のひとりと
なぜかわたしは今バンドを組んでいて
一緒に音楽をやってたりする。
自分でびっくりw
当初わたしは野枝さんのことは殆ど知らなくて
子孫は彼女の事を自分から語ることもなかったので
後々そうだったんだと知るところとなったとき
時を超えて届いたこのプレゼントに
鳥肌が立った。
野枝さんにまつわる本を読みまくり
やってること・言ってることに
激しく同意の毎日のわたしに
彼女の郷土近郊にいることも手伝って
その生きざまがありありと、
生き生きと、伝わってきていたから。
あの窮屈鬱屈の時代に、
彼女のロックぶりパンクぶりが
基地外としか思われなかったのは
そりゃ、わかりますが。
タイトルの本は
栗原康氏が超ファンキーな筆致で描いた
野枝さんの生涯。
ときどき本気でイラっとしながらも
短時間でわかる、野枝さんの生きざま。
きっと野枝さんが読んだら
甲高い声で笑っただろう。
野枝さんは三線が上手かったらしい。
子孫は今、エレキギターを爆音で鳴らし
ステージでやんちゃに暴れまくっている。
やっぱ血は争えんのやね、と
しみじみ思う。
ホンとエイガの感傷日誌 御願崎冷夏 @uganzaki
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