知りうる灰の海

 つま先が地につかない。

 揺蕩い、回り、指先は天井にきらめく光を指す。黒髪が顔にまとわりつき、離れ、また絡む。水が肺を浸している。酸っぱいような痛さが胸から喉に走っている。

「   」

 笑ってしまった。ふわりと浮き上がる。水面を破り、日の明るさに目を細め、肺の中の水をすべて吐き出した。せき込んでいると、足元を鱗を光らせる魚が通り過ぎた。かもめがはるか上空を滑り行く。

「      」

 そんなわけないでしょ。

「             」

 はは、それはあるかもね。

「 」

 空へ浮かび、水面を蹴って、足から水を滴らせる。私は上昇し、空色になじんでいく。風に当たり、体の表面は冷えていくが、内側は熱っぽい。

「   」

 いつの間にやら、近いところまで来てしまった。私は地面につま先から降り立ち、言った。

「*****」

 湿った地面に、足の裏がしっとりとはり付く。

「           」

「**」

「    」

「*****************」

「           」

「**」

「    」

 明日、***。

         

 灰の海の上を  

*********  


 意味ないこといつまで言ってんの


 。 ***

 これで終わりでいいかな

「   」


Fin.

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