第3話 期待の結果は

私はよく絵を描くんです。

授業中にダメだとわかっていても描いてしまうんです。けどあとでちゃんと消しますよ?

自由帳にもたくさん模写や自作のキャラクターを描いています。

時々友達が見に来ます。

「それなんのキャラ?」

『アニメのキャラだよ、最近ハマってるんだ』

「へー、そのアニメ教えて!」

こうやって話題の話になって人とのお話する機会も増えるのでとっても楽しいです。

アニメキャラだけでなく美術も得意です。

『あなたの絵は色の使い方が鮮やかでいいわ、それに建物の形や劣化してるのもよくかけてる』

「ありがとうございます」

『これ、コンクールに出してみたら?』

美術の先生からのお誘いでコンクールにだしてみたんです、そしたらなんと金賞!クラスのみんなや担任の先生は喜んでくれたしみんな私を褒めてくれました。

親からも

『すごいわ!金賞なんかじゃ足りないぐらいよ!』

『昔からうまいと思っていたが金賞までおも取るなんてすごいぞ』

いろんな人から褒めてもらってとても嬉しかった、学校で行われるコンクール的なのもいい賞をとり美術の模写テストも高得点、担任の先生からは大学は推薦でいけるかもなともいわれてまさか私がここまで行けるとわ!夢のようだった、わたしの人生はこれから素敵になる!





はずだった





「銀賞…」

丹精込めて描いた背景絵がまさかの二位、一位は私よりも年下の人。色の再現も形も花も葉っぱの書き方も私よりもうまい、太陽のように眩しい存在は周りからゴッホの生まれ変わりと言われていた。

(まぁでも、いつも金賞なんて取れるわけないし。まだトップ3に入ってるから)

なんて浮かれてた。

『今回はダメだったのかよ、なんかがっかり』

『がんばれって言ったのがアホらしい』

『なんだ銀賞か…』

担任やクラスの子達からはがっかりしたといわれた、仲良しな子からも期待はずれみたいなことを言われた。

親は喜んでくれた、なのにどうしてなのだろう。

翌日学校に行くとみんな昨日言ったことなどわすれて「次がんばれ」と言ってきた。

私は覚えている皆からの酷い言葉をしかし言った本人たちは覚えてないようだ。




「どうしたらいいんだろ、何がダメだったのだろうなんでなんで…」

それから私は不登校になった。

親は励ますがクラスの子達からは何もない、忘れたかのようだ。

なぜあの時応援したのか?なんであの時励ましていたのか?なんで私にきたいなんてしていたのか?

嗚呼またあの期待されていた時に戻りたい。

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