第1話 早瀬小春と愉快な仲間たち

「まもなく、世界防衛機関日本本部前に到着します」


東京の某所にある防衛機関の日本支部

日本の異能力者はここに全員この場所で

化物と戦う術を身につける

三年前、あの時私も異能力が発現して異能力者になった、けど私は直ぐには機関に入れられることは無くて義務教育が終わってから入れられる事になった

そして私の義務教育が終了して私もこの場所に来た

四月、普通の人は高校生になって

好きな人が出来たり、勉強したり、部活を頑張ったり、青春と言われる時期を学校で過ごすけど私はこの場所で普通の人とは違う日々を過ごすんだ


「神崎 白、黒咲 奏、白州 渚、若葉 陽菜....」


新入隊員全員の名前が呼ばれて

呼ばれた人は返事をして起立をしていく


「早瀬 小春」


「はい!」


早瀬小春はやせ こはるこれが私の名前です


「これより入隊式を終了する。新隊員の人達は次に闘技場に集合してください」


式が終わると一斉に移動が始まる

闘技場は隣にあって横を向くとすごく大きな施設が目に入る


「大きいー!ひろ〜い!」


中もとても広くて

吹き抜けになってて青空が広がっている

そして円形になった真ん中のアリーナは

汚れ一つない綺麗な状態だった

そんなアリーナの所に二人の人が立っていた


「これより新隊員歓迎の演武を行います」


周囲がざわめきだし

そして、全員の注目はその二人に向いた

よく見ると二人とも武器を持っていた

一人は刀を一本、もう一人は短剣を二本携えてただじっと立っていた


「双方、構え!」


素早く武器を構え、互いに睨みをきかせる

威圧感がこちら側にも伝わってくる


「始め!」


合図と共に走り出したのは短剣を持った人の方、やっぱ実戦を経験してる人は動きが違う鋭く間合いを詰めていく

一方刀の人は動かない

相手をよく見ている。何かを待っている様に

そして間合いが詰まって刀の間合いに入る直前、短剣を一本相手に向かって投げた

しかしそれは当たらずに後ろへ飛んでゆく

そのまま間合いに入ったと思った次の瞬間、後ろに飛んで行ったはずの短剣が刀の人の前に、投げた人が後ろにいて攻撃しようとしていた


瞬間移動テレポート!?」


「いや、アレは物質入換アポートの類ですね」


「えっ誰!?」


ちょっと会話を挟んだけど

すぐにアリーナの方を見る

すると刀の人が振りかぶって刀を振ろうとしていた

その刀身には炎が纏われて赤い軌跡をつくる

そしてそのまま振り抜かれた刀は刃の届く範囲よりも広く炎が焼き払った

熱気が伝わってこちらも気温が4か5℃くらい上がった気がした

投げられた短剣も炎によって弾かれ、攻撃しようとした人も巻き込まれた

燃え盛る炎が辺りを覆い、誰もが終わったと思った時、炎の中から短剣が飛んできた

そしてその短剣が人になってまた炎の中から短剣が飛んできた

攻撃を受けた人はそこまで火傷とかは負っていない様子


「あんな攻撃を受けて無傷なんて!」


「えぇ、すごいです。こんな芸当、並の異能力者でも出来ないです」


「だからアンタは誰なのよ!」


アリーナの方では二人が熱い(物理)戦いを繰り広げていた

こちらにも熱気がきて四月なのに熱中症で倒れそうだ

でも瞬間移動する人も炎の人もかっこいい

私もいつかあの人達と肩を並べて.....

ガギンッ!

大きな音を立てて刀が宙を舞う

そしてすかさず短剣がトドメを刺しに行った

武器を失った方は無いはずなのに抜刀の構えをしていた

そしてそのまま刀を抜くようにすると

何も無いところから炎で創られた刀が出てきた

そのまま振り抜き、火炎の刃を飛ばした

相手は躱すので精一杯でそのまま体勢を崩して倒れた

そのまま炎の刀を鼻先まで近づけて止まった


「そこまで!勝者、火威焔ひおどし ほむら


そこらじゅうから歓声が上がる

私も子供みたいにはしゃいで隣にいる人に抱きついてしまった


「ちょっ、首が、息、できな、きゅぅ....」


「わー!ごめんなさい!」


そうして歓迎会も終わって次は施設案内に移った


「ここは訓練棟、トレーニング室やさっきの闘技場等の身体を鍛えるところです。そしてこの隣にあるのが寮棟、皆さんはあそこで五人一組で共同生活をしてもらいます。そしてその五人組は任務などのチームと同じなのでしっかり信頼関係を結んでください」


なんだか皆でこうやって行動するのは久しぶりだな、なんだかワクワクしちゃう


「随分と楽しそうですね」


「貴方はさっきの!あの時は本当に申し訳ありませんでした」


「いいですよ、気にしていませんから、

私は黒咲奏くろさき かなで、気軽に奏って呼んでください」


「うん!私は早瀬小春、私も小春って呼んで」


「小春、いい名前ですね」


施設案内も終わってまた会議室に集められた


「最後に、新隊員達のチームを発表する」


前に紙が貼られ皆がそれを見る


「えっと、早瀬小春、早瀬小春、、」


「小春さん!私達一緒のチームのようです!」


「えっ!本当!?」


「はい!あそこ!Eチームところです!」


「本当だ!」


嬉しくて抱き合っていると声をかけられた


「えっと、あなた達が僕と同じチームの人ですか?」


見るからに小学生の子が、いや私も去年は中学生だったけど、それでも他の人よりも圧倒的に年齢が幼い子がいた

義務教育が終わるまでここに来ることはないと思ってたけど違うのかな?


「僕の名前は白州渚しらす なぎさです。あの、早瀬さんと黒咲さんですか?」


「うん、そうだよ。そして私のことは小春って呼んでね」


「私も奏でいいですよ」


「はい!」


「アレ?もう結構集まってる感じ?」


また知らない人が近寄ってきた


「俺は神崎白かんざき はくよろしく」


私達と同じチームの人らしい

不良のようなそうではないような感じの人で私より少し年上みたいだった


「これで四人だね。残り一人はなんて人?」


「え〜と、若葉陽菜わかば ひなさんでしょうか?」


「呼んだ?」


「うわっ!」


白さんの後ろからぴょこってこれまた小さい幼女が出てきた

見た目は渚くんりよも小さいよマジか!

何はともあれこれで五人揃った


「よし!まずは皆で部屋を見に行こ〜!」


会議室を出て寮棟へ向かう


「おい、そう言えばよ、ここで共同生活するんだよな」


「そうだね」


「つまり、アレか?この五人で同じ部屋を使うってことか?」


「そ、そうなりますね」


「大丈夫なのか?」


「白にぃどうしたの?」


「神崎さん顔色悪いですよ」


白さんの顔がどんどん不安そうな顔になっていく、私はいまいち何を言っているのか分からないけど奏はなんだか顔が少し赤いような


「小春ねぇ、白にぃどうしたの?」


「ん、さぁ?私にも分からないよ陽菜ちゃん」


そして私達の新しい家に到着した

『04E』とプレートが扉に貼られている

04は私達が四期生だからでEはさっきのチーム分けに使われていたやつそのままだ


「初めての『ただいま』は私がやっていい?」


「えぇ、どうぞ」


「やりたいなら勝手にやれよ」


「小春ねぇ、私も」


「僕もいいですか?」


「うん!いいよ。三人で入ろうか」


扉に手をかけて開ける


「「「ただいまぁー!」」」


三人同時に入ってその後に奏と白さんが入ってきた


「ここも広〜い!」


「広いですね!」


「わぁーい!」


「こら!あまり暴れるな!」


「怪我しちゃいますよ」


新しい家を探索するのは結構楽しい

キッチンとリビング、お風呂、洗面所、トイレと寝室がべッドが二つと三つの部屋があった


「良かったぜ」


「えぇ、安心しました」


「?」


二人はとても安心したようだ

そしてしばらくすると私達の荷物が届いた

各々荷物を整理していく

荷物を置く関係で自分の寝床とロッカー、机を決めた

机とロッカーはどちらも寝室に設置されて普通に大きくて使いやすそうだった

荷物の整理が終わったらお風呂と夕飯を食べた

夕飯は白さんが作ってくれてこれがまた職人レベルで美味しい

小さい子たちにはオムライスを作って私達には豚肉の生姜焼きを作ってくれた


「いつの間にかもう夜だね」


「そうですね、今日は沢山の出来事がありましたね」


「そうだな」


「「すぅーすぅー.......」」


「小さい子たちは寝てしまいましたね」


「うん、かわいい」


「こんなところで寝たら風邪ひくぞ」


時間はもう十時を過ぎて子供達がねる時間はとっくにすぎている


「じゃあ、俺も寝るわ」


「うん、おやすみ」


「おやすみなさい」


渚くんを抱えて白さんが寝室に向かっていった


「私達も寝ましょうか」


「そうだね」


陽菜ちゃんを抱えて私達も寝室へ向かった

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