第16話 嫌われすぎているアコラ

「倒すのは階層ボスだけにして」


 それが、アコラからの新しい『お願い』だった。もちろん俺の返事は決まっている。仰せのままにだ。


 一階層の大軍勢を突破してから、俺たちはすぐに次の階層へと降りた。

 魔物の大軍が現れたのは一階層だけだった。


 エビラーニャは、魔物の大軍が現れたら次からは血を吸いたいと言っていたが、残念ながら今のところろくな魔物の血を吸えていない。


 階層を降りるのに比例して、エビラーニャの機嫌も悪くなっていった。


 100階層を突破した。大したことはない。奈落で例えるなら、50階層レベルだろうか。

 200階層を突破した。100階層を突破してから一週間も経っていない。一階層辺りの広さが奈落よりも圧倒的に狭い。そして当然、魔物の質も良くはない。


 300階層の階層ボスの黄金龍を切り捨て、俺たちは先を急ぐ。


 400階層、500階層と順調に突破していき、そしてとうとう1555階層に到達した。そこには、これまでの道程がなんだったのかというほどの、強大な魔物の大軍がひしめき合っていた。


「なるほど。すべての魔物をこの階層に集めた感じか? もしや、黄昏は全1555階層のダンジョンなのか」


「そうだよっ。あのお家にカレンちゃんは住んでるの!」


 アコラが指を指す先には、島のように大きな岩が空に浮かんでいた。岩の上には、これまた巨大な城がこちらを見下ろすように建っている。


 アコラが言う通り、あの城からはひと際大きな魔力を感じる。この魔力の主こそが、黄昏の大迷宮のコアであるカレンか。

 目の前の魔物の軍勢は、自身が住む城を守るために配置されたのだろう。


「うふふ。久しぶりだな。カレンちゃん元気かな?」


「……随分と元気を取り戻したみたいだな? 三か月前、10階層辺りを歩いていた時とは大違いだ」


「私、気付いたんだ。きっとカレンちゃんは、何か勘違いしてるって! 間違いは正してあげなきゃね。親友としてっ!」


 いや、何も勘違いしてないし、カレンはアコラのことを百パーセント正しく理解していると思う。

 アコラのこの思い込みの激しさはどこから来るのか。左手の手のひらで額を揉みながら、俺はエビラーニャを空へと投げた。


「約束だ。好きにしていいぞ」


『ありがとう! ユウタだ~い好き!』


 エビラーニャとは魔物の血を吸わせる約束をしていた。俺は相棒との約束は守る男だ。ここでの戦いは、エビラーニャの自由にさせてやることにした。


 放り投げられたエビラーニャは空中でピタリと静止し、刃の切っ先を大軍勢の先頭へと向ける。莫大な魔力のうねりが刀身から発生する。驚いた魔物たちから雄たけびが上がり、そしてそれが開戦の合図となった。


 赤黒い一筋の光が空を走る。光の先にいた魔物たちは、なすすべもなく消滅していく。魔物たちは、きっと自分が殺されたことにすら気が付かなかったことだろう。


 空を走る光が弧を描き、魔物の軍勢の中を再び駆け抜ける。力の差は圧倒的だった。自在に宙を駆け、魔物の心臓を貫き続けるエビラーニャと、動きを目で追うことすらできない魔物たち。


 やはり黄昏の魔物は質が悪い。1555階層でこの程度か。


「終わったか。どうだ、満足したか」


『なんか思ってたのと違う』


「だろうな」


 どうやら、エビラーニャも俺と同じことを考えて居たらしい。

 戦闘が始まる前は、ワザと魔力を抑えておいて、こちらを油断させる作戦なのかもしれないとも思った。しかし戦いが始まっても、魔物たちの魔力は膨れ上がることはなかった。

 あれがこのダンジョンの全力なのだとすると、エビラーニャの不満気な声にもうなずける。


「今度埋め合わせはするよ」


『本当? そんなこと言われたら、ボク期待しちゃうもんね』


「楽しみにしておけ」


「……」


 隣を見ると、アコラがこちらを半目で睨むような表情をしていた。若干の機嫌の悪さを感じる視線だ。


「ああ、すまん。エビラーニャと話してた」


 これは俺が悪かったのだろう。エビラーニャはテレパシーの魔法で話しているのに、俺は声に出して会話を行っていた。端から見れば、独り言を喋り続けるヤバイ奴だ。


 エビラーニャが声を出さない以上、これからは俺もテレパシーで会話をするべきかもしれない。


「ふんっ。なんでもないっ。それよりも、早くお城に行きましょ?」


 なんでもありそうな表情で言われても困る。はて、俺はアコラを怒らせるようなことをしただろうか。


 直接聞いてみようかとも思ったが、俺が言葉を発する前に、アコラは黄昏のコアが存在する城へと向かい飛び立ってしまった。


「何してるの! 早く早く!」


「今行く!」


 大声で急かされたため、俺も宙を踏みしめ空へと跳んだ。

 城はかなりの高度で浮かんでいたが、俺とアコラの移動速度が速かったため、数分と経たずに空飛ぶ大岩の大地へと降り立つことができた。


「思ったよりもデカい城だな」


 遠くから見るのと近くから見るのでは印象が全く違う。目の前の城は、雲を貫くほど大きなものだった。

 城門も城の大きさに合わせた巨大さだ。山のようなドラゴンが身をかがめずに出入りできるのではないだろうか。


 沈むことのない夕日に照らされ、薄く輝く城からは確かな力を感じる。冒険者がどれだけ集まろうと敵わない力だ。


「そういうことか」


 目の前の城とその扉には結界が張られていた。膨大な魔力を込めただろうことが一目で分かる強固なものだった。


 最終階層だというのに、魔物の軍勢がやけに弱かったことに納得がいった。黄昏のコアは、この結界に大半の魔力リソースを費やしたのだろう。


「どうするアコラ?」


「カレンちゃんに会う」


「この結界を見てもそう言えるのか?」


 結界を破れないからこんなことを言うのではない。

 この結界からは、カレンのアコラに対する強い拒絶の意志を感じる。結界を構成するエネルギーに、術者の感情が乗っている。カレンがアコラと会いたくないと強く思っている証拠だ。


 そんな感情を持つ相手と無理やり会うのか。俺はそう聞いたつもりだったが、アコラの考えは変わらない。


「絶対に会うっ! 私とカレンちゃんは親友なんだもん!」


「本当に親友か?」


「うぅ……。し、親友だもん」


「目をそらさずに結界を見ながら俺の質問に答えろ。アコラとカレンは親友か?」


 数秒ほど城を覆う結界を見つめた後、アコラはうつむき黙り込んでしまった。

 思い込みの激しいアコラでも、ここまでハッキリとした感情の主張を前にしては言葉が出なかったのだろう。


「アコラはまだカレンと会いたいか」


「うん、会いたい……」


「そうかよ。なあアコラ、お前はカレンに何をしたんだ? ここまで拒絶されるってことは何かしたんだろ?」


「なんにもしてないよ、悪いことなんて。私、カレンちゃんのこと大切に思ってたのは本当だよ」


「気付かないうちにやらかしてしまったのかもな。そのことを反省して謝れば、また会ってくれるかもしれないぞ」


 俺のこの言葉は、アコラに対してだけのものではない。カレンにも向けたものだ。

 アコラが俺の奈落のダンジョン攻略を眺めていたことは知っている。ダンジョンコアは、自分のダンジョンの中を見ることができるのだ。

 ここのコアだって、絶対に俺たちの様子をうかがっている。


 できることなら、カレンには自分でこの扉を開けてほしい。その方が、アコラが傷つかずに済むだろうから。

 過去に友だちだったのなら、きっと仲直りもできるはず。アコラの謝罪をカレンに届けるために、俺はアコラの言葉を待った。


「あのね」


「おう」


「もしかしたら。本当にもしかしたらだけど……。私、カレンちゃんに嫌われちゃったのかも」


「何か思い当たる節があるのか?」


「昔はよくこのお城に遊びに来てたんだけどね」


「ふむ、それで?」


「私がカレンちゃんのお部屋に行くとね? カレンちゃん、秒間十回くらい舌打ちしてくるの」


「確実に嫌われてるだろそれ!」


 何がもしかしたらだ。百パーセント嫌われてるだろ!


「そんなことないよ! ちょっと虫の居所が悪かっただけ! 私とカレンちゃんは親友!」


「はあ……。それで? いつからそんな対応をされてるんだ?」


「えっと。初めて会った時からかも」


「んん?」


 なんだか雲行きが怪しくなってきた。俺は、アコラとカレンが過去に友だち同士だったことを前提に話を考えていた。

 喧嘩別れになってしまった二人の懸け橋になるべく一肌脱ぐつもりだったのだが……。もしも、二人の間にこれっぽっちも友情がなかったとしたら話が変わってくる。


「正直に答えてくれ。出会った当初からそんな対応されてたってことは、アコラとカレンが友だちだった期間は一度もないのか?」


「違うよ、全然違うっ! 確かにカレンちゃんは、ご機嫌斜めな日が多かったかもだけど……。私とカレンちゃんがお友だちだってことには変わりないよ!」


「……もっと他のエピソードも話してくれないか。それを聞いて、アコラがカレンと友だちだったのか俺が判別しようと思う」


「分かった。あれは大体、地上の時間で二百年前くらいのことだったかな」


「随分と昔だな」


「いつもみたいに『もうわたくしのダンジョンに遊びに来ないで!!』って言われた時のことなんだけど」


「いつも言われてたなら確実に嫌われてるだろ!!」


「そ、そんなことないよ?」


「そんなことある!」


「カレンちゃん忙しかっただけだからっ!」


「どうせあれだろ。その時からメッセージに返信してもらえなかったんだろ!?」


「失礼なこと言わないで! その時はちゃんと五回に一回は返ってきたから!」


「返ってきてないじゃねえか!」


 普通の友人関係なら一回に一回返ってくるから!


「カレンちゃんはね、表向きはちょっとツンツンしたところがあるの。だけど根はとっても優しいし、私とも親友なんだからっ」


「本当かよ……」


「それでね、メッセージを送った後このお城に遊びに来たんだけどね」


「ちょっと待て。来ないでって言われてなかったか?」


「カレンちゃんってとっても恥ずかしがり屋なんだ」


「……そうか、それで? 会ったところで帰ってくれって言われたんじゃないのか」


「うん、言われたよ。でもね、十日ほど居座ったら何も言われなくなったんだ」


「カレンがかわいそうすぎるだろ」


 俺の脳裏に、リスポーンを繰り返したアコラとの殺し合いの日々がよみがえってきた。うん、アコラってそういうことするよね。人の都合を考えないっていうか。

 会ったこともないのに、カレンには十年来の親友のような親近感を覚えた。機会があったら被害者の会でも結成しようぜ。


「大体遊ぶって言ったって何して遊ぶんだ? まさか殺し合いじゃないよな?」


「本当はお茶会がしたかったんだけど……」


「その口ぶりだと断られたのか」


「うん。その代わり『一日中瞑想しましょう』って」


「それお前とは会話したくないって言われてるぞ」


 徹底して避けられてるなおい!?


「私、カレンちゃんの気持ちを理解しようと頑張ってたんだけどなあ。あんまり上手くいかなくて……」


 そう口にしたアコラの表情には、どこか寂し気な印象を覚えた。


「カレンちゃんもね、私のことを理解するために頑張ってくれてたんだよ?」


「そうなのか?」


「うん。私の性格を理解するために『街の独房の死刑囚を観察してますの』って言ってから」


「性格のレベルが死刑囚並みだって言われてるぞ」


 可哀そうで可哀そうで……もう乾いた笑いしか出てこねえよ。


「諦めろ。アコラとカレンは友だちじゃない。俺が保証する」


 俺はきっぱりとアコラとカレンの友情を否定した。それがアコラのためになると思ったからだ。中途半端に希望を持たせて、それでアコラがカレンと対面したらどうなる? 目の前で本人の口から友情を否定されれば、アコラの心は絶望で満たされてしまうのではないか。

 そうなる前に俺の口から伝えてやったほうが、まだ心にかかる負担は小さく済むはずだ。


「そんな保証しないでっ! どうして分かってくれないの!?」


 何を分かれっていうんだ。

 はあ……。もうため息しか出ない。まさか、ここまでどうしようもなく思惑が外れるなんて。


 俺はこのダンジョンを攻略している途中に思いついたことがある。

 カレンがアコラの友だちなら、アコラのことをカレンに任せれば良いのではということだ。


 そうすれば俺はアコラのワガママから解放される。アコラは異種族の俺なんかではなく、同族の仲間と楽しく過ごせる。誰もが幸せになれる名案だと思った。


 だが、ふたを開けてみればこれだ。

 よく考えてみれば当たり前の結果だった。だって、アコラに友だちがいるなら、わざわざ俺に固執する理由はないのだから。俺みたいな急ごしらえな知り合いではなく、本当の友だちと仲良くしてればいいだけの話なのだから。


「アコラ、もう帰ろう。そろそろ旅の続きをしないか? 黄昏からしばらく行った先にある街は、甘いスイーツが有名らしいぞ? アコラにピッタリな街じゃないか」


 少しでもアコラが興味を持ちそうな話題を懸命に探す。

 もうこのダンジョンに用はない。いち早く立ち去ってしまいたいと思った。


 もしもここに長居して、万が一にも城の扉が開き、本人が直接アコラのことを拒絶してしまったら、アコラの精神状態は一体どうなってしまうのか。

 それだけは、なんとしても避けるべきだ。


 アコラにしたって、自分のことを嫌っているだろう相手と、わざわざ会おうとするはずがない。俺はそう思っていた。


「アコラ?」


 風に揺れる髪が、アコラの表情をカーテンのように覆い隠している。もしかしたら見間違いかもしれない。たなびく髪のすき間から、アコラの頬に一滴の涙が伝っているように見えた。


「アコラ」


 不安に襲われ、思わずもう一度名前を呼ぶ。その時、突如として周囲に熱と光が降り注いだ。


 急激な魔力の集中を感じて空を見上げる。そこには、巨大な太陽が出現していた。

 アコラの太陽火球の魔法だ。


 雲の上に現れたそれはまさしく太陽だった。あまりにも大きい。この間、アコラが錯乱した時に使った以上の規模の魔法だ。


「カレンちゃんに会って確認する! このままモヤモヤしたまま帰るなんて嫌っ!」


 アコラがやりたいことは分かる。魔法による結界の破壊だ。だけど、致命的なまでに魔力を込め過ぎている。あんなものが結界にぶつかれば、結界を壊すどころか城まで壊してしまう。下手をすれば、カレンを殺してしまう可能性まであるんじゃないか。


 メンタルが不安定になったアコラはこれだから怖いのだ。感情の赴くままに力加減を間違え、取り返しのつかない力を振るう。


 俺は即座に、城の結界ともう一つの太陽の間に体を滑り込ませた。


 アコラにカレンを殺させるわけにはいかない。これ以上、アコラのメンタルが落ち込む原因は作ってはならない。


 空へと手を伸ばし、火球を迎撃するための魔法を生み出す。小さなしずくが目の前に現れる。それはどんどんと大きく膨れ上がり、一秒も経たずに巨大な水の龍へと姿を変えた。水星龍の魔法だ。


 空を勢いよく上る水星龍と空から落ちてきた太陽が正面からぶつかる。わずかな拮抗の後、二つの魔法はどちらも跡形もなく消滅した。どうやら、まったくの互角だったらしい。


 俺は全力で魔法を使った。炎属性に相性の良い水属性の魔法をだ。更に付け加えれば、アコラの目的は結界の破壊だったため、太陽火球は全力の魔法ではなかった。


 それなのに結果はこれだ。

 実力の底が全く見えない。アコラは本当に恐ろしい怪物だ。


「邪魔しないでっ!」


 二つの魔法が消え去った直後、再び空に魔法が出現した。先ほどよりも更に強大な太陽火球の魔法だった。


 あれは防げない。

 俺はたった今、大魔法を使ったばかりだ。数秒ほど休まなければ、先ほどと同じ規模の水星龍の魔法は使えない。仮に使えたとしても、あの規模の太陽火球を相殺することは不可能だろう。


「やめろアコラ! 城を壊すつもりか!」


 どうしようもなくなった俺は、駄目だと分かりながらも言葉による対話を選んだ。


「カレンちゃんはね、この世界で三本の指に入るダンジョンコアだよ! このくらい、なんともないんだから!」


 絶対になんともあると思う。


「ライバルだったんだ! 私とカレンちゃんはっ。きっとしばらく会ってないうちに、ものすごい魔力を身に着けてるはずだよ」


 ああ、そうか。アコラの時間は数百年前で止まっているのか。

 かつてのライバルが、今も自分と同じ志と強さを持って活動していると、そう思っているのだろう。あるいは、そうであってほしいという願望による思い込みなのかもしれない。


「冷静になってくれ。カレンのダンジョンを見ただろ。これのどこがアコラと互角の能力だ」


 早々に落ちてくると思った太陽は、未だ上空に浮かんだままだった。夕日に照らされる、真っ赤な二つ目の太陽。

 正直に言えば、俺はあれがすぐに落とされると思っていた。もうだめだ、アコラはカレンを殺してしまうと、半ば諦めかけていた。


 しかし、アコラはそうしなかった。

 俺の言葉が届いたのか、それとも、アコラの心に状況を判断できるだけの冷静さが残っていたのか。思いとどまってくれた理由は分からない。だけどまだ、救いようのない結末を避けることはできそうだ。


「なあ、アコラ。お前は俺に、ダンジョンの魔物を殺すなって言ったよな? カレンのダンジョンを傷つけたくないからって」


 返事は帰ってこない。アコラは俺のことを見つめ続けている。


「ダンジョンのリソースは、コアにとって大切ものなんじゃないか? そうなんだろ?」


「……そうだよ」


「この結界だって、ダンジョンのリソースを使って作られたものじゃないか?」


「うん……」


「友だちを自分の感情の憂さ晴らしのために傷つけるような奴になりたいのか、お前は。カレンとは、友だちなんだろう?」


「――」


 アコラはなんと言ったのだろうか。その声はあまりにも小さすぎた。ただ、その今にも泣き出しそうな表情を見た俺は、それを知りたくないと思ってしまった。だって、おそらく――アコラが口にしたのは、俺の問いかけに対する否定の言葉だったのだから。


「今、なんて――」


 思わず聞き返してしまっていた。

 アコラの心情を理解することが世界の存続のために重要なことだったからだ。


 しかし結論から言えば、俺はそれを聞き出すことはできなかった。


 大空に浮かぶ大地に、突如何かを引きずる音が響き渡る。振り返ると、開かずの扉が地響きを上げて開き始めていた。

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