第10話
三人はタクシーに乗ってからも姿が見えなくなるまで手を振ってくれた。
男は久しぶりに友達ができたことが嬉しく口角が上がりきっていた。
他者から見たら不審者に見えたことだろう。
その良い気分のまま男は旅館に帰った。
再び温泉の気持ち良さ、料理の美味しさに感動し癒やされた。
風呂上がりにスマホを確認するとメッセージの通知が100を超えていた。
それらはすべて函館野郎組の通知だった。
100件超えの通知の内容はすべて彼らのよくわからない変顔自撮り写真、一緒にいる際に撮りまくった写真だった。
その中に写る男は自分自身も初めて見るほど自然な笑顔の自分自身だった。
男はその良い気分に浸りながら仲居さんが敷いてくれたフカフカの布団で眠った。
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