第8話


男たち(以下、色黒、ロン毛、デカ)は男が撮った写真を見比べ目を輝かせた。






「お前写真上手いな!写真家なれよ!」





男は初心者である。






プロを目指そうなどと思ったこともない。






ただバイト代でなんとか購入できたエントリー機を大切に使っている平凡な大学生。






そんな男が撮った写真を三人は心の底から称えてくれた。






「機材も違うしプロは無理だよ」





そんな風に言いながらも男はかなり嬉しかった。






真っ直ぐな目で褒めてくれる人に出会ったのはいつぶりだろうか。






男は足りていなかった自己肯定感が少し満たされたようなそんな気がした。






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