第2話 家でのんびり

そうして、家に帰りそれぞれに部屋に戻って、明日までにやらなければいけないことをすませたあと、僕がリビングに行くと優ちゃんがのんびりテレビを見ていた

「優ちゃん、かまって~」


「いいよ、何して欲しい?」


「うーん、1時間くらい抱きついていい?」


「ダメ」


「じゃあ30分」


「10分ぐらいならいいよ」


「わかった」


「やっぱり、優ちゃんに抱きついてるとなんか落ち着くなぁ」


「そっかぁ」

それから、テレビを見つつ雑談していたらなんだかんだいって30分ぐらい抱きついていた

「そろそろ、おしまい」


「えー」


「晩御飯食べなくていいの?食べるのが好きな誠君?」


「食べたい!お腹すいた!今日の晩御飯何?」


「ホントに食べ物の話になると目の色の変わるわね。今日は入学祝いですき焼きよ」


「やったー」


それから、少ししてご飯の時間になった

「「いただきます」」


「美味しい?」


「うん!」


「そうやって、満面の笑みで言われると作りがいがあるわ」


「ホントにいっつもどんな料理でも美味しいからさ」


「フフッ照れちゃうわ」


「思い出したけど、料理は交代で作るから、明日は僕か。頑張らないと。」


「砂糖と塩間違えたり、黒焦げにしないように気を付けてね」


「大丈夫だよ、その前に包丁で指切るかも知れないんだから」


「怖、絶対明日隣で見てるからね」


「大丈夫だよ」


「いや、嫌な予感しかしないから絶対隣で見てる」


「わかった、じゃあ明日は気を付けて料理するね」


「うん」

それからしばらくして食べ終わって2人で後片付けをしている時に

「ところで、ルームシェアしてくれたり、高校生にもなって僕が抱きついても許してくれるの?」


「うーん、なんか見ててほっとけないからかな」


「そうなんだ」


「逆に誠は私がいても嫌じゃないの?」


「そんなことあるわけ無いじゃん。一人ぼっちだと甘えれる相手もいないし、寂しいからヤダ」


「じゃあ、何で一人暮らししたいって言ったの?」


「そ、それはもう少し大人になりたいなって思ったから」


「別に、このままでもいいのよ?」


「本当に?」


「冗談よ」


「残念、このままでいいなら優ちゃんにずっと構ってもらえるかなって思ったのに」


「じゃあ、そんなに構って欲しかったら私に一生一緒にいてもいいって思えるように行動してみたら?」


「それって、条件満たせば結婚できるってこと!?僕は優ちゃんのこと好きだから頑張る!」


「そうやって、真っ直ぐに言われると照れるわね そう思うんだったら私が他の男の子に取られない内に私をほれさせてみなさい」


「もちろん」


「楽しみにしてるわ」


それから、後片付けが終わって僕達はそれぞれの部屋に戻った


部屋に戻ってから僕はさっき優ちゃんに言われたことについて考えていた

「優ちゃんを惚れさせるためには、何をすればいいんだ?朝1人で起きて、甘えないようにして、料理を1人でできるようにして……」

って、思ったより惚れさせるためにというか、一人で生活するために必要なこと何も出来てなくない?


あれ?ひょっとして僕自分が思ってたより子供だった?いや、でも朝起こされるのもありがたいし、優ちゃんのご飯は美味しいし、よく甘えても文句言われないし、って僕優ちゃんに頼り切りでは!?


よし、明日の朝ご飯作るのは僕だししっかり目覚ましセットして寝よう。


でも、何作ろう?その場のノリでご飯作れないし、やっぱり寝る前に朝ご飯の準備して寝ようかな?うーん、ご飯とインスタントの味噌汁あるからそれだけいっか。でも、おかずが欲しい気持ちはあるんだけどな、まぁきっと明日の僕がなんとかしてくれるでしょ。

そう思いつつ僕は目覚ましをセットして寝た

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一方その頃、私東雲優華は誠に言ったことを少し後悔していた

「正直言って、誠はあのままでも良いんだけどなぁ」

私が他の男の子に取られない内に惚れさせてみなさいって言ったけど、誠は見ててすごく可愛いし、世話の焼きがいもあるからそのままでいて欲しいなぁ。急に誠が子供っぽい男の子から、自立した男の子になっちゃったらなんか寂しい気持ちもあるし、でも少しは自立はして欲しい気持ちもあるし……うーん


それにしても、よく私のこと見ながらなんの躊躇いもなく『好きだよ』なんて言えるなぁ

びっくりしちゃったよ。まさか、そんなこと言われると思ってなかったから。でも、誠は幼馴染として好きなのかな?それとも、異性として私のことが好きなのかな?

ところで、私は誠のこと好きなのかな?もし誠が他の女の子と付き合ったら……ヤダヤダ絶対ヤダあんな純粋な誠を他の女の子に任せたくない。って、私なんでこんなに誠のこと考えてるんだろう?誠はただの世話が焼ける幼馴染なのに…

そんなことを考えつつ、私はいつも起きる時間に目覚ましをセットして寝た。

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こんにちは、作者の赤枝楓です

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