「お前何ニヤニヤしてんだよ気持ち悪いぞ」
「うぇびっくりした…!勝かよ、」
いつの間にか俺の真横に座って俺のことを観察していた勝。どうやら携帯の画面も見られていたようで…
「めっちゃ写真撮ってんじゃん。1日でそんなにフォルダー埋まる?」
「見んなよ…というか、可愛いものが目の前にあったらシャッター押したくなるのは当たり前じゃん?JKが常に写真撮ってるのと一緒」
俺がニヤニヤにしてたであろう原因は、カメラフォルダーにある数々のなっちゃんの写真だ。2人で遊びに行った時、意図的に撮ったもの、可愛すぎて無意識にとったもの、2人のツーショットと色々だ。
「自分をJKと一緒にすんな。大分仲良くなってんな」
「だといいんだけど…あー早く会いたい…」
「お前あったばっかだろ!…まぁ俺も会いに行くことはあるけど、ふーがも良く見てやって。危なっかしいから」
「危なっかしい…?」
「ん~…なんか、急に消えそうな感じしない?俺の気にし過ぎって言われたらそうなんだと思うけど、いつでもニコニコしすぎてて、裏が心配になんだよな」
「…まぁ、言いたいことは分かるかも」
いつでも笑顔でいつも優しい。それなのにどこかフワフワとくねくねとかわされている感じがする。核心を突かせないように、自ら避けている気はしていたが、気のせいだと思っていた。でもそれは、勝も同じだったようで…
「夏月の家母子家庭なんだよ。あいつの性格的にお母さんにも色々気を使ってるんじゃないかって、それも心配なんだよなぁ…」
「そうだったんだ、」
まだまだ彼女の知らないことが沢山ある。そして、勝は本当のお兄ちゃんのようだ。
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