「ふーがさんしょー君お疲れっす!」

「お疲れっ」

「おつ〜」

 俺と勝は、グループのメンバー達から

”お前ら付き合ってんのかよ!”

 と言われるほど一緒にいることが多いらしい。波長が合うんだよな、きっと。それよりも。

「勝っ、返事来た!OKだって!」

「…まじ?」

 さっきは適当に返事してたくせに、何故か驚いた顔をされている。

「いや本当に夏月がOKを出すとは思ってなかったから…良かったな、かなり夏月から好かれてんじゃない?」

 俺の肩をポンっと叩いて、自分の荷物を片付け始める。

「…まじぃ!」

 なっちゃんの事を知り尽くしている従兄の勝が言うんだ、それなりに自信を持ってもいいのでは…?




 案外あっさりと誘いを承諾された俺は、彼女の気が変わる前にと色々と予定を決めて行った。


“明日本当に迎えにきていただいていいんですか?”

“うん!丁度そっちに用事もあったから、気にしないで”


 東京と関西では距離がある。運転好きな俺でも流石に眠たいから、朝一新幹線乗って、向こうでレンタカーする事にした。用事も大した事ないし、明日じゃなくてもよかったけど、人の良いなっちゃんに気を使わせないための口実だ。


“ありがとうございます。明日めっちゃ楽しみにしてますね!”

“俺も楽しみ!じゃあ明日、着いたら連絡するね”


携帯を充電した事を確認して、早めに就寝。朝が早いのに全然苦じゃないのは、恋の力だな。

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