「…んぁあどうしよ!」

「んだようるせぇな…」

 撮影現場の楽屋で、勝と2人になった途端俺は悩みをぶち当て始める

「今度俺ら連休あんじゃん?」

「おう」

「しかも金土日。」

「だな」

「…土日ってったらなっちゃん学校休みだろ?」

「そうだな」

「これは、遊びに誘えるチャンスじゃない?」

「誘えよ」

 冷たっ…、さっきから返事冷たすぎるんですけど。

「誘いたいけど断られたら嫌だから取り敢えず俺に相談しようってとこだろ?」

「…ご名答。どう思う?」

「おめぇ乙女か!普通に嬉しいと思うよ。夏月あんまり友達とも遊ばねぇらしいから。でも急げよ?」

「うん」

「すぐバイトのシフト入れたがるから、今言っとかないとオッケーでねーぞ」

 なるほど…それは早く言わないとだけど、なんて言おうか…

「はい今連絡!帰った後にしようと思っても、結局迷って俺に連絡してくるんだろし」

「…うっす」


“おはよ!今学校かな?”

“来月の11〜13日休みなんだけど、どっか遊びに行かない?”


…よし、送信。


「っだは、緊張した…」

「はいはいお疲れ。もうすぐ呼ばれんぞ〜」

 今はきっと学校だろうから、返事が来るのはもう少し先かな。それまでは仕事に専念だ。

…あぁ、断られたら俺死ぬかも。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る