(四)-3(了)

 警察署の建物から、マキはマネージャーの津久田つぐみと一緒に出てきて、署の駐車場の方へ向かった。

「今回のこと、私としてもとても残念。でもとりあえず、これでストーカーの件は一件落着ね。帰りましょう。そしてゆっくり休みなさい。あなた、ここのところ、ずっと眠れなかったでしょ。でも、もう安心だから」

 駐車場に停められた赤い車の前で、マキはつぐみに強く抱きしめられた。心が落ち着いていくのが、自分でもわかった。そして「ありがとう」と小さい声で、ようやくお礼を言うことができた。

 そうしてつぐみは運転席に、マキは助手席に乗り込み、車は署を後にした。


(了)

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私たちの一体感 筑紫榛名@12/1文学フリマ東京 @HarunaTsukushi

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