第4話
「正旭くん、元気出して」
キャンパスで恋人の三上夏音(かのん)が
正旭に声を掛けた。
「ああ、ありがとう」
正旭は適当に答えた。
「いま、わたしが中心になって開発している
記憶復活サイトもうすぐ完成しそうなの」
「そんなものなんになるんだい?」
「あら、痴ほう症の御老人がたくさんいるのよ」
「その人たちで大儲けしようって腹かい」
「口がわるいわね、あいかわらず」
夏音がむくれてソッポを向いた。
「いま、正旭くんなにしてるの?」
「名前を適当に打ち込んでる。厖大な数だ」
「なんのために?」
「さあな」
正旭がニッコリと微笑んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます