第一章<初心者編>第二話バナナはおやつに入りません(遠い目)
ここファストルージュの治安は一言で言うと最悪だった。悪は蔓延り、貴族は腐敗し、腐ったミカン共が往来に出回っていた。
「おっさん、この店にあるもの、全部くれ」
「おう………って、はぁ?!全部買えるわけないだろ、常識を考えろ常識を。」
「ふ。そうだな、一つくれ」
「毎度。あんた、変な服着てるな。異界人か?」
「そうとも言えるし、違うとも言える」
『どっちや。プレイヤーだろがw』
『リンの徹底ぶりが……』
『初任務なのに串焼きなんて食ってていいんですかー』
『やべ、腹減ってきた……』
『リンさんおやつは300円までですよー』
俺は鍛錬もあるため朝が早く、飯は早めに食べ終えるため手早く上品に食べる習慣を身につけていた。消化に悪いって?知らんがな。
「ごっそさん。そうだ。親父、バイトを雇わないか?」
「はぁ?此処は料亭じゃねぇぞ?屋台だ。それにお前、料理は作れんのか?」
「俺を舐めるな。此処一番の屋台にしてやることも可能だ。そして俺は腕が立つ。喧嘩や揉め事は朝飯前だ。」
「ほう?マナーの悪い客、例えば、クソうぜえ異界人どもを蹴散らすことも可能だと?」
「あぁ、腐ったミカンどもを駆逐してやることも可能だ」
「いや、腐ったミカンは抹殺しろ」
『この屋台のオヤジこえぇ』
『プレイヤーそんなにマナー悪いのかよ』
『嫌われてますねぇNPCに』
『つか、PKKに行かないのかよ。なんで屋台なんかでバイト?』
『リンさんは料理作れるの?』
『口ぶりから察するに作れるんだろうな』
「じゃあ、早速制服に着替えて…」
「いや、オヤジ。俺はこの服を脱ぐことができない」
「は?」
「だから、この服のままバイトをさせてもらう」
「お、おお…そこまで言うなら……」
<エクストラクエスト『料理人の道』を開始いたします>
『は?』
『ひ?』
『ふ?』
『へ?』
『エクストラクエスト!?情報あざす![情報料1万]』
「一度見せてみろ、御主の本気を」
「ええ。おみせしましょう。」
ーーー10分後ーーー
「こ、これはっ!?…………なんじゃ?」
「ラーメンなるものです。豚骨スープを鶏がらから始め、かんすいから麺を作り、そして、とある師匠から教わった秘伝の調味料を使い、基礎を固め、B級なれど、レストランにも並ぶ品を見事作り上げました。さぁ、お上がりよっ」
『ちょちょくネタ挟むよなぁ……』
『ネタ元は決して言ってはいけない…』
『詳しくは説明しない。けど、正直美味そう』
『腹減ってきた……ラーメンとは。ていうかこのゲームラーメンなんて作れるんだな』
ーーー松崎流豚骨ラーメンーーー★5
それはとある三つ星シェフの師匠から教わったラーメン。B級グルメと侮るなかれ。それを口に入れたが最後天に昇天するだろう。
・全ステータス20%上昇
・一分間気絶
・満腹度40回復
・HP、MP自動回復(小)付与
「む、むむっ、これはっ、これはぁぁぁぁぁぁぁあ」
「どうです?」
「うまっ」
それを最後に親父は帰ってこなかった。親父、あんたはいいやつだったよ。
ーーー10分後ーーー
「松崎流ラーメン3点お待ちぃ!」
「う、うまぁぁぁぁぁ!!?」
「な、なんだこれはっ!」
「ステータスのバフと自動HP、MP回復だとぉ?!最前線でも通用するぞこれ!」
「あぁぁぁあ、待てん、待てんぞぉぉ、早く、早くこっちにもくれ!!」
『開始10分にして大繁盛』
『あれやばいぞ、ほんとに昇天する。さっきこっそり食べに行ったけどマジで美味かった』
『かくほー!!』
『こいつ、抜け駆けしよったな!俺も行くぜ!』
「おぬし……わしに料理法を教えてほんとに良かったのか?これは売れば相当の値段がつく。遊んで暮らせるほどの…」
「いいんですよ。俺はあんたの串焼きが気に入った。だからこの店をもっと繁盛させたいと感じた。それだけでいいんだよ。」
「おぬし………おぬしに教えることはもう何もない。望めば一流のシェフにだってなれるだろう。」
<エクストラクエスト『料理人の道』をクリアしました>
<称号『辻料理人』を獲得しました>
ーーー辻料理人ーーー
何処からともなく現れる料理人。その料理人は出会ったものに極秘のレシピを伝授するだろう。そして、その料理人は名を名乗らない。それが彼の流儀なのだ。
・LUK+20
「お礼にこれをやろう。俺が使っているものよりは一味欠けるが、業物だ」
<『料理人の軌跡』を獲得しました>
ーーー料理人の軌跡ーーー
誰しもが辿る料理人の道。最初に使っていた包丁はいつしか使わなくなるものだが、いつだって初心が極地でもあるのだ。
・料理補正(中)
「世話になったな。あ、そうだ、御主の名前は………って、もういないか。ほんとに面白い異界人もいるものだな」
そうして、姿を消して、任務に戻る。
「ほんと何してたんだろ………いや、辻料理人も悪くはないんだけどさぁ」
『ご馳走様でした!また作ってください!』
『此処の視聴者の数割が行った模様』
「だからあんなに人多かったのか……途中『動画見てます!』なんて言われたし…」
『始めて数時間しか経ってないのに数千人も同接がいる異常さよ』
『マジで美味かったなぁ、今度会ったらまた作ってください!お金は払います』
『金取れるレベルだったよほんと』
「はは、任務任務っと。PKプレイヤーはカーソルが赤くなるんですよね。あそこに歩いてる人、赤いですよね、PKプレイヤーかな」
『え、ちょ、此処で始める気?!』
『街中のど真ん中で暗殺を始める模様』
『エージェントっていうか暗殺者だよね。』
「そこの君、気を改める気はあるかな?」
「は?何言ってんのお前。黒服とグラサンなんかかけて。」
「そうか。気を改める気、ゼロと。最初だから心を広くして許してあげようかなと思ったのは間違いだったみたいだね」
「何言ってんのきしょ。俺が誰だかしらねぇんだろお前。此処らじゃ有名なPKなんだよ死に晒せぇゴラァ!」
「急にナイフ向けるとか怖。なら此方も遠慮する必要ないね。
神藤一閃流 二の型 杜若」
杜若は足運びを重く、重心を斜めに傾けて真横に一閃する非常に重い一撃。師範代以上の者が初めて喰らうと吹き飛ぶか、獲物までもが切られてしまう。初伝にしては最強の一撃。
「ぐはっ!?な、何者だ、て、めぇ……は」
「『ホワイト』そう呼んでくれたまえ。」
「い、つか、必ず、復讐…してやるっ」
「そのいつかは、こないよ。我等エージェントに刃向かった者は必ず死が待ち受けているからね」
「な、に…を……」
それを最後に彼は立ち上がることもなく、物を言わぬ体となり、光の粒子となって消え去った。
普通なら往来で人が死ねば大騒ぎになる………が、その騒ぎになるのは、1時間もの時間が経った後だった。
『エージェント………刃向かうものには死を』
『こええ、プレイヤーキルなんて絶対しねぇ』
『PKさーん見てますかー、彼に会ったら死にますよー』
<経験値を取得しました>
<レベルがアップしました>
<ステータスポイントを取得しました。スキルポイントを10取得しました>
<称号『刃向かう者には死を』を入手しました>
==============================
<名前>リン
<種族>人間
<状態>良好
<職業>メイン・エージェント
<レベル>2
<STR>10
<AGI>100
<VIT>10
<INT>10
<DEX>10
<LUK>170
<ステータスpt>0
<スキルpt>40
<スキル>
ーアクティブー
・テイムLv.1
・召喚術Lv.1
・転移魔法Lv.1
・回復魔法Lv.1
・剣術Lv.1
・短剣術Lv.3
・抜刀術Lv.1
・暗殺術Lv.3
・隠蔽Lv.4
・探知Lv.2
ーパッシブー
・料理Lv.1
・鍛冶Lv.1
・錬金術Lv.1
<称号>
・辻料理人
・刃向かう者には死を
ーープレイヤーキル時、そのカルマ値がマイナスになっている場合マップにそのプレイヤーの位置が表示される。
<加護>なし
=============================
「経験値しょぼ。あいつ口だけかよ」
『所詮は初心者Pk。雑魚は雑魚』
『ドロップは?ドロップ』
『あ、そうか、装備品の効果でアイテムドロップするのか』
『よく見たらステータスのスキルが、暗殺術、と短剣術、あとは隠蔽とか探知とかが軒並み上がってる……全部奪えるの強』
<『血濡れたナイフ』を取得しました>
ーーー血濡れたナイフーーー★1
穢れた血に濡れたナイフ。ゴミ。ちょっといきがってる奴がナイフ見せて脅す用に使われるゴミ。所詮ただのゴミ。
「ゴミって3回言ったぞ。なんだこのナイフ、まぁ、俺は短剣術も使えるんでね。持っときますよゴミだけど」
『ゴミww』
『所詮あいつは雑魚だったってことか』
『いるよねーナイフ見せて脅してくる奴。ただの犯罪者だけど』
『ゲームで犯罪する奴にもバチは当たるってね。結局普通にプレイしてるのが一番楽しい。』
『PKKも結構楽しいけどね。自分が殺されないと思ってる奴を殺すのが結構楽しい』
「さ、次に行きましょうか。後、盗賊系の衣装となんか雑魚モンスターのアイテムとかとお金が結構落ちたけどこうやって全財産奪えるのいいよねー。」
『エージェントの強み』
『でも実際幸運極降りしないといけないのはきつい』
『STR、AGI型が最強って言われてるけど、AGI、LUK型も強いと思えてくるこの頃』
『リンがPSあるだけだと思うけどね』
「あと99人。次のターゲットは………集団ですね。さて。皆さんに集団戦法をお見せしましょうかね」
『お、期待大』
『今度はどんな技を見せてくれるのやら』
『たのしみたのしみ』
『あのーエージェントってよりかは侍に見えるんですが…』
「現代に生きる侍はね、血に飢えてるんですよ」
『こわっ』
『これが、もののふというやつか……』
『はーい危険人物が通りますよー』
木々を飛び移り、忍術や古武術、縮地を使って素早く移動する。この前中国に行って身につけた気功法や仙術の類も応用してスピーディに行動に移る。
「やれー!その中にいるのは…」
「貴族に売れば一生遊んで暮らせるぞー!」
「その一生は、今日尽きるんだけどね」
「誰だっ!」
「いや、この人数だったら誰が来ても勝てる!いけー!!」
探知がレベルアップしたおかげでマップに記載されるのはカーソル情報だけでなくプレイヤーかそうでないかも分かるようになった。
この場にいるレッドカーソルは59。正直言って楽勝だ。俺が何度道場破りをしてきたと思っている?何度多数対1を繰り返してきたと?こんな雑魚どもに負けることはない。
「1に義、2に情け、3に死。これを持って、忠義となす。」
「くっ、全体に対応する為広く散開し中央を守れ!賊に奪われるな!!」
「忠義なき者武士に在らず、心なきもの侍に在らず。礼には礼を、刃にはまた刃」
「ひひひっ、これでおわ………り………ぐはっ……」
「助太刀いたす。我が神藤一閃流が当主、リンがこの戦、おして参る」
「た、たすかる。礼ははずむ。奴等をやってくれ!!」
<緊急ユニーククエスト『姫様を守れ』>
<緊急ユニーククエストは再発しません。失敗すれば、その場で終わりのクエストです。慎重にプレイしてください>
「合戦作法 臨終の壱 桜吹雪」
オリジナル作法。これまでマスターしてきた武術は限りない。その中で身につけた多数対1の時の作法。
まるで、桜が舞い散るかの如く剣戟を吹き散らし、桜が舞い落ちる速度より早く戦を終わらせる最強の奥義。
気功法、古武術、仙術、又は忍術を混ぜて、的確に、そしてより鮮やかに戦を終わらせる一つの作法だ。
「な、何だこいつっ!!?つ、よ…………すぎっ、、ぐはっ……」
「こ、こっちは59人もいるってんだぞ?!わ、わりにあって、、ぐはっ……」
「く、くるなーーー!!!ぐはっ…」
剣はまるで蝶の如く。刃はまるで、鬼の如く。鬼神は、戦を数十秒で方をつける。それはエージェントとは名ばかりの、剣を極めし鬼だった。
チンという音と共に戦は終了した。吹き散らした数千の剣戟は纏う鉄の鎧をも意味を為さない。
「あ、ありがとうございました。あの数を相手しては命をかけても守り切れたかどうか……本当にありがとうございました!」
「いえ。俺、いや拙者は侍故、悪を成敗するのはこれまた必然。情けなど無用なのでな」
『つ、つよすぎ』
『なんか盗賊が可哀想なくらい一瞬で終わったな……』
『これ、誰も突っ込んでなかったけど緊急ユニーククエストだよな?!え?現状リンだけが受けてるクエスト??やばくね?』
『そういえばそうだよな。59人もの賊を10秒足らずで蹴散らした事しか頭になかった』
「はぁ、頼もしいですね。あ、あの。よければ礼ははずみますので王城まで護衛してくださいませんか?」
<緊急ユニーククエスト『姫様を護衛しろ』を受けました>
<経験値を取得しました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
<レベルがアップしました>
…………
<レベルがアップしました>
<ステータスポイントを590スキルポイントを590取得しました>
<盗賊の短剣×23、盗賊の斧×4、盗賊の細剣×5、暗器×4、リボルバー×2、盗賊の大剣×6、妖刀『皐月』、盗賊の槍×6、盗賊の弓×7、盗賊の盾×12を獲得しました>
あー盗賊シリーズは全部★1だからいらんとして、リボルバーと暗器、妖刀は興味あるな。
「えーと、暗器を靴底と袖口にセットして、リボルバーを腰につけて、妖刀も初期武器より強いから………って、は?何で盗賊なんかが★4の武器持ってんの?」
ーーー妖刀『皐月』ーーー
この刀に魅入られし者狂った様に血を欲する。血塗られし妖刀は所有者の人格を狂わせる。
・斬った数だけSTR上昇。1×10
・パッシブスキル『狂化Lv.10』
ーーーリボルバーーーー★1
リボルバー。この世界では強い部類の銃種。
ーーー暗器ーーーー★1
そ、そんなところに武器が?!聞いてない!!
「まあ、妖刀の部類は持ったことがあるので俺には効きません。なので持っても問題無しっと」
==============================
<名前>リン
<種族>人間
<状態>良好
<職業>メイン・エージェント
<レベル>61
<STR>10
<AGI>300
<VIT>10
<INT>10
<DEX>10
<LUK>560
<ステータスpt>0
<スキルpt>630
<スキル>
ーアクティブー
・テイムLv.1
・召喚術Lv.1
・転移魔法Lv.1
・回復魔法Lv.5
・剣術Lv.10
・大剣術Lv.10
・短剣術Lv.10
・細剣術Lv.10
・槍術Lv.10
・棒術Lv.10
・抜刀術Lv.5
・斧術Lv.10
・盾術Lv.10
・銃術Lv.10
・弓術Lv.10
・暗器術Lv.10
・暗殺術Lv.10
・隠蔽Lv.10
・探知Lv.10
ーパッシブー
・料理Lv.1
・鍛冶Lv.1
・錬金術Lv.1
ー武技ー
・クイックチェンジ
<称号>
・辻料理人
・刃向かう者には死を
ーープレイヤーキル時、そのカルマ値がマイナスになっている場合マップにそのプレイヤーの位置が表示される。
・蹂躙する者
ーープレイヤーキル時STRに補正(大)
・全種の武器を使う者
ーー武技『クイックチェンジ』を使用可能。
<加護>なし
==============================
『はぁぁあ?武技???!』
『一番与えちゃいけない人に一番与えちゃいけない者与えちゃった…』
『これで武技取得者3人目か……これで初心者ってんだからやばいよな』
『初心者って……何?』
『俺も分からん』
<アイテムを大量に獲得し、お金を19,800,300獲得しました。>
<レベルが50を超えましたので、サブジョブを選べる様になりました>
「サブジョブかぁ。侍でいいよな。」
『むしろ、侍以外を選ばないでほしい』
『マジもんの現代に生きる侍だよなぁ』
『神藤一閃流……調べてみようかな』
「侍殿、この度は助けていただき……」
「待ってましたわ〜!!私の王子様ぁぁぁ!!」
「うぐっ、な、何??」
見るとそこには姫を体現した王女が存在した。うん……何を言ってるのかわからん。王子様?何言ってんのこの人。目を覚ませ。俺は王子ではなく武士だ。侍だ。
「拙者は王子様ではなく、侍…」
「お、姫様人前ですからそんな破廉恥な真似は…」
「五月蝿いですわ。私はこの殿方とお話ししてますの。やっと見つけましたわわたくしの王子様♡」
語尾のはーとまーくをどうにかしてほしい。何なのだこの女は……鬱陶しいにも程があるぞ。
「あ、失礼しました。わたくしはこのグリムヒルデ王国第一王女、グリムヒルデ・アル・ソフィアと申します。以後、末永くよろしくお願いしますわ」
「せ、拙者はコードネームを『ホワイト』、本名はリンと申します。末永くかどうかはわかりませんがよろしくお願いします」
『末長くかどうかはわかりませんがww』
『確実に苦手意識を持ってるww』
『ってか、何だこのお転婆姫様』
『可愛いけどうざい』
<緊急ユニーククエスト『姫様に忠義を果たせ』を開始します>
は?うっせぇ!そんなの誰がうけ
<緊急ユニーククエスト『五月蝿いさっさと受けろ。姫様に忠義を果たせ』を開始しました>
アナウンスがガチギレしだしたんだけど……つか、開始しますじゃなくて過去形になってるし。既に俺の意思関係なく始まっちゃってるんだけど……
『五月蝿いさっさと受けろww』
『アナウンスが辛辣w』
『忠義ってなんぞ?』
「姫様。突然ですが、拙者、姫様に忠義を果たさなければならなくなりました」
「忠義?わたくしのことはソフィでよろしいですわ。姫様何て堅苦しいですもの。それにさっきの戦闘見ましたわ!あの多勢の賊を塵芥の様に蹴散らした剣戟。あの様な綺麗な剣捌きは初めて見ました!わたくし書物に登場する様な勇者の如く強さを持ち、優しさと清廉さを持ち合わせた方。そう、まるで王子様の様な方と"結婚"したいと常々思ってましたの。わたくしと結婚してくださいませ!」
<緊急ユニーククエスト『姫様と婚約しろ』が発生しました>
は?うぜぇ!だま
<緊急ユニーククエスト『お前が黙れ。さっさと言う通りにしろ』が開始しました>
「…………はい、喜んで」
このゲームやだぁ………
『怒涛のアナウンスww』
『このゲーム結婚機能なんてあったんだw』
『おめでとうございますwwうざい王女とお幸せにw』
『祝賀[1万円]w』
『おめでとうw結婚費用の足しにしてくださいww[1万円]』
『末長くお幸せにww[1万円]』
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