第37話 ドラえもんの中のメンヘラ、もうひと語り

 わたしには好きなんだけど、リアルではめっちゃ警戒する女性の髪型があります。


 ズバリ、姫カットです。


 リアルだと、だいたい黒髪ロングで前髪ぱっつんにしています。

 だいたい地雷。

 必ず何かしらヤバいへきがありました。


 わたしの経験上であって、そういう人がみな一概にヤバいと言うと単なる偏見になってしまいますが。

 ただ、わたしに限ってはどいつもこいつも、ほんとに地雷でした……。


 めっちゃ距離を置きびびりながら接したりですとか。面白い子もいましたが。

 わたしとってはもうメンヘラ的なヤバさの象徴と申しましょうか。



 でも、そういう女の子がフィクションに登場する分にはヤンデレと言って、一定数に愛されてますね。

 安全圏だからこそめでれるわけです。

(ヤンデレとメンヘラは違うようですが。好きという気持ちが強過ぎて病んでる状態がヤンデレでオッケー?)


 そんなヤンデレキャラの元祖はドラえもんのてんとう虫コミックス2巻(74年)に登場した友だちロボットのロボ子じゃないでしょうか。

 ドラえもんがのび太のために未来からレンタルしてきました。


 1回だけの登場なのですが、なかなかのインパクトを残したキャラです。

 まず、作画がF先生ではなく、当時F先生のアシスタントをされてた荒俣宏さんの妹の志村みどりさんによるもので、異化効果を狙ったものです。


 見た目は可愛い女の子のロボットで、のび太を好きになるよう調節できるとのこと。

 力は100万馬力あります。

 排気量400ccのバイクでしたら、最高でも53馬力くらいでしょうか。


 もひとつどれほどの力かピンときませんが、鉄腕アトムが10万馬力ですから、アトムより10倍強いわけですね。

(『地上最大のロボット』のみアトムは100万馬力)

 アトムが原子力モーターですから、ロボ子は反物質融合炉でも積んでるんでしょうか?


 世界の平和を守るため戦ったりする必要のない友だちロボットにそこまでのハイパワーは必要なのか? という野暮な突っ込みは置いておきます。



 ロボ子は次第に、のび太のことが好き過ぎて融通が利かなくなります。

 のび太にいらんちょっかいを出したジャイアンとスネ夫をギタギタのフルボッコにします。アニメではそのバイオレンス描写は抑えられています。


 そのあと、しずちゃんと遭遇。

 ちょっとのび太をぞんざいに扱ってまして、その件を反省し「さっきは、ごめんなさいね」とのび太の手を握ります。

 悪い気しないのび太……ですが、そこでロボ子が、まぁすごい顔でしずちゃんを睨むんですね。

 強い殺気を感じたのび太はロボ子を連れ、しずちゃんから引き離します。


 道すがら出会った犬をのび太が撫でただけで、嫉妬に狂います。


 家に帰るとのび太は些細なことでママに叱られます。するとロボ子はママをのび太をいじめる敵と判断、100万馬力の鉄拳をお見舞い……ギャグマンガじゃなかったら死んでますよ。

 いや、ジャイアンとスネ夫も。



 思えばですね、そのロボ子の髪型が姫カットになってるんです。

 それで、わたしにとっては警戒すべきものとして刷り込まれたのかもしれません。

 姫カットは100万馬力と……。


 可愛いくてお近付きになりたくても、危険だと。

 ロボ子はロングヘアではありませんが、前髪ぱっつんだったと思います。



 わたし、藤子・Fヒロインでは、ダントツで『パーマン』のパー子が好きなのですが、ロボ子も何かしら引っかかるキャラではありました。


 でたいけど、現実だとヤバいからムリじゃないですか。

 何かアンビバレンスな感情とジレンマを感じて欲求不満にさせられるキャラです。



 わたし、何にしてもだいたいそうなんですが、ドラえもんも原作派でしで、ドラえもんのアニメの主題歌とかどうでもいいと思ってたのですが、2007年から19年に放送されたTVアニメ版ドラえもんのオープニング主題歌『夢をかなえてドラえもん』が非常に好きになりました。

 なにげに間違ってDVDを買ってしまったことがきっかけで。


 良い曲というだけじゃなくてですね、そのオープニングに殆ど一瞬なのですが、ロボ子が登場してるところもポイント高いです!

 たった1回きり登場しただけのロボ子がアニメのオープニングに!

 グッジョブ!

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