第25話 ACナスビ (完結)
わたし自身もパニック障害一歩手前の自律神経失調症になっていたと以前書きました。
軽い薬しか服用してなかった。
でも、うつっぽいと言われることもあるし、自分でもそうかもと思ったり、パニック障害でも抗うつ剤を処方されることもあります。
それで飲んでた時期がありました。
従妹のナスビと同じく、サインバルタだった。
結論から言うと、ナスビは元々希死念慮があって、残念ながら自殺してしまいました。
薄情にもわたしは、着信拒否したままでした。絡み酒でなくシラフでスマホにかけてくるのなら、話くらいは聞いたのにな、と思いました……。
ナスビは生前、祖母の遺伝だとよく言っていた。
いや、メンタル疾患て遺伝はしないと思う。
発達障がいは脳の特性なので、高確率で遺伝するけど、そこがメンタル疾患との違いなのではという気がします。
発達障がいは生まれつきなんですね。
祖母はそもそも精神科通院歴じたいありません。昔の人だからと言われればそれまでだけど、亡くなるまでしっかりと仕事してたような人でした。
ナスビから見たらうつっぽく見えたのでしょう。
ナスビはアホだけど、たま〜に侮れないような洞察力も見せたりするので、完全に否定もできないけど。
で、わたしはナスビが自殺してから、すっかり抗うつ剤が怖くなったんです。
まぁ、わたしには希死念慮はないんですけど。
サインバルタ怖いいい! と思って、まずいきなり断薬しようとしたところ、とんでもない離脱症状に陥ってかなり苦しみました。
断薬は簡単にはいかないと思い知ったわけです。
ところが、ごくシンプルな瞑想を始めて、もののひと月ほどで、自然にやめることができました。
その瞑想も、映画監督のデヴィッド・リンチも瞑想にハマってたというのも知ってましたし、クリエイティブなことをする人間には良いんじゃね? と思ったり、オカルトになりますけど、第六チャクラを覚醒させるとか、アカシックレコードにアクセスしてひらめきを得たいとか、思いっきり不純でアンポンタンな理由で始めたというところもありました。
いやほんとにそんなアンポンタンな動機で始めたんですね。
まさかそんな副産物で、抗うつ剤をやめることができたとは。
サインバルタだけでなく、他の薬もごく自然にやめることがでしました。
パニック発作すら次第に出ることもなくなったりと瞑想はなかなか良いなと思い、現在も続けております。
瞑想してる時って、結構心地良んですね。
もう瞑想歴何年だろうか。5年は越えたくらいでしょうか。
ナスビが亡くなった辺りからでした。
ナスビは子どもが2人いました。
背の高いイケメンの旦那と結婚もできたところは幸せだったと思います。
メンヘラなのによく、子ども2人を育てたなと思います。
結果は自殺ですが、ナスビの訃報を聞いたとき、わたし自身、身近なメンヘラちゃんが自殺してしまったりで感覚が麻痺してしまってるのかもしれませんし、歳を取るとともに何も感じてこなくなってるのかもしれません。
そこまでのショックはありませんでした。もっと早く自殺してても不思議じゃなかった。ある程度覚悟はしていたからでしょうか。
ナスビに声が届くとすれば、生きづらいのによく頑張ったなと言いたいです。
(おわり)
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