第8話 パニック障害のはなし 精神科初診に至るまで

 特に発達障害は生きづらさを抱え、ストレスをため込みやすい。

 もちろん体質は人それぞれで異なるかと思います。ですが、自律神経の乱れから、心身ともに不調をきたし二次的にメンタル疾患を患ってしまうということも少なくないかと思います。


 グレーゾーンとの診断結果だったわたしですら、とそんな体験の始まりを書いてみたいと思います。




 20代の終わり頃に初めて精神科を受診しました。


 いや、そも初めてではありませんでした。

 わたしが幼稚園から小学校に上がろうとする頃、幼稚園の先生が、わたしの母親に言いました。


「人と遊ぼうとしない子でおかしい」と。


 それを聞いた母は真っ青だったらしい。

 それにより、実はその頃、自閉症の検査を受けたということがありました(まだ発達障害という概念がない昭和の時代です)

 結果、自閉症ではないと判り、母は胸を撫で下ろすようにその頃の話をよくしてました。


 でもそれって幼稚園の先生から見て「人と遊ぼうとしない子」であって、実際はそんなこともなかったのでした。


 当時のわたしが住んでた辺りには幼稚園にしか鉄棒がありませんでした。

 わたしにとっては鉄棒というのは大好きな遊具でした。

 それで幼稚園では鉄棒ばっかりしてた子どもだったんです。鉄棒ばかりと言うと確かに自閉症っぽいかも。当時の幼稚園の先生の気持ちもわからないでもないですね。

 鉄棒がなければ別の遊びもします。


 幼稚園から帰ると、ふつうに近所の同年代の子たちと遊んでたというオチだったんですね。



 で、20代の終わり頃に精神科のクリニックに駆け込むんですけど、なかなか自分が自律神経が乱れてバグってると気が付きませんでした。


 変に腰が痛くなって、診てもらったり。外科だったかな? 

 咳が止まらず、喉が悪いのかと内科で診てもらったりもしたのですが、特に問題もなく身体には異常はないとのことでした。

 何か腑に落ちません。


 変だなと思ってたんですが、それみんな自律神経の乱れが原因で、ようやく心の病というやつでは? とテレビでうつ病の特集のようなものをやっていて、たまたまそれを見たことによりもしや? と気が付きました。


 初診で処方してもらった薬で、一旦はケロっと嘘のように症状は治ってしまいました。


 それでまた放置してたのがよくなかった。慢性疾患だという認識がなかったんです……。

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