第17話 魔鐘閃空波

レイン:

【セーナ、ちょっと解放する。離れてて】


セーナ:

【解放?気を付けてください】


レイン:

【相手は二人…ちょっと勿体ないが、方法が他にないから仕方ない】


レインの構えにエネミー達は、


エネミーA:

【こいつ、ただものじゃないぞ、気を付けろ】


エネミーB:

【ちょっと距離をとらないと】


 その会話を聞くまでもなく、瞬時にレインの剣が舞った。



※※※※※※※※※※※※※※※魔鐘閃空波※※※※※※※※※※※※※※



セーナ:

【怖いです…これ何?】


海賊B:

【何が起きたんすか?】


その他の海賊達も訳分からずに、ただ呆然と。


 この場所に何もなかったように、そしてエネミーは消えた。




レイン:

【あ〜もう、だから嫌なんだよな〜驚かしてごめんな。ちょっとまともに戦っても厳しいなって感じだったので…って、脅かしてごめん】


セーナ:

【何だったんですか?何か乗り移ったように、怖かったですよ。大好きなレインさんが怖くて…あっ、仲間として…その、あの】


レイン:

【セーナ、ありがとう。ちょっと悪いけど、ヒーリング頼むね。疲れた〜】


セーナ:

【もちろんです。レインさん、いつものレインさんだ。良かった。安心しました】


セーナは思わずレインに抱きついた。


慌てて戻ってきた、ゼストとミーナ、海賊達。


ゼスト:

【あれ?エネミーいないじゃん?あれ、お前達って、そういう感じの関係?】


ミーナ:

【レイン、抜けがけは許さん!!それにしてもおっかしいな〜凄い強さのエネミー達がこっちに来たような…私も衰えたな。とにかく窮地は脱したな。レイン離れろ!!】


レイン:

【解ってるよ。そういう関係じゃないから安心しろ。さぁ、届けよう。ミーナ、舵取りを頼む】


ミーナ:

【ああ、急ごう。セーナどうした?】


セーナ:

【そういう関係じゃないのね…大丈夫。気にしないで。レインさん以外にヒーリング必要なさそうね】


落ち込んでるセーナ。


レインはあえてセーナとの距離をとった。


 いつか自分を見失った時に迷惑かけることを恐れていた。


セーナはヒーリング中に違和感を感じていた。


回復が追いつかない。何かおかしいと。


セーナ:

【レインさん、何か隠してますよね?さっきの力とこのダメージ関係あるんじゃないですか?】


レイン:

【いつか話すから、今は誰にも言わないでくれ】


セーナ:

【もう使わないでくださいね。私の上位魔法発動すれば何とかなることもあるんですから】


レイン:

【そうだな。次は頼るよ。あのさ、ちょっと寝ていいかな?】


セーナ:

【もちろんです。はい、どうぞ】


レイン:

【いや、そんなことじゃなくて…】


セーナ:

【何遠慮してるんですか!!回復しないと】


セーナは強引にレインをひっぱって膝枕を。


 やはりセーナは凄く心地良い。セーナそのものがヒーリングだな。








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