第2話 俺は強くなるしかない
これからどうするか。
ベッドの枕に顔をうずめながら、色々な事を考える。
この世界のゲーム名は、マギカルート。
略称はMDだ。
MDは十代ころに発売されてから爆発的に人気が出たゲーム。
因みに俺の総プレイ時間は約4000時間ほど。
ほぼ廃人レベルだ。
ジャンルは剣と魔法のファンタジー学園物。
MDの特徴といえば何といってもグラフィックの綺麗さだろう。
そして、戦闘の面白さも他のRPGとは比べ物にならないくらい面白い。
俺はこの戦闘に魅了され、MDにどっぷりハマってしまったのだ。
様々なシナリオとイベント、そして戦闘の面白さ。
MDはそんなゲームだ。
キャラクターのグラフィックも良く、ストーリーも面白い。
そういえばさっきのくだりはロランが散歩に出かけたくなり、近くの草原へ出かけたシーンだった。
俺は一応ストーリの内容は大体覚えている。
記憶が正しければロランは割と序盤で死ぬ。
MDには分岐ルートが幾つかあるが、どんなに頑張ってもロランは必ず勇者によって殺されるのだ。
俺は近くにあったカレンダーをふと見る。
カレンダーの日付は10月2日となっていた。
そう、もうすぐストーリーが始まるのだ。
俺は学園に入学し、そこで初めて勇者と出会う。
そしてロランが学園で様々な悪事を働き、勇者に討伐されるのがゲームの流れだ。
確かロランは力の欲しさにある宗教団体に手を出し、悪に落ちる。
そしてロランは学園で大暴れ、生徒たちはロランの暴走に巻き込まれてしまい大勢死ぬ。
勇者はなんとか戦いロランを討伐する。
だがそこで物語は終わらず、真の黒幕がいたことに勇者は気づき、黒幕を倒すために冒険に出るのだ。
ちなみに悪役貴族の情報はほぼ無いため、俺もロランの悪事については殆ど知らない。
放っておいても何かしらイベントが勝手に起きて、ロランが悪事を働くから。
冗談じゃ無い。
せっかく転生してこれからの人生楽しもうと思ったのに、いきなり死ぬとか嫌すぎる。
勇者に殺されるなんて絶対嫌だ!!
なら俺がやることは決まっている。
「死なねえ為には強くなるしかない」
そう、ロランのキャラ性能は所詮雑魚。
ステータスも俺の記憶上カスだ。
だったら強くなればいいのだ。
修行と努力をすればゲームの時のロランよりも強くなれる筈だ。
俺に何か変化が起きれば、ストーリーが変わるかもしれない。
俺は枕に顔をうずめながら決意する。
死にたくない、生きたい。
その為に強くならなきゃいけないんだと。
色々考えていると疲れが出てきたのか俺は睡魔に襲われてきたので、すぐに眠りにつくのだった。
―――
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