解散
現状+家族紹介はこの辺にして、そろそろ今後の方針について全員と擦り合わせをしたいと思う。
まぁ、異世界転生したらやる事なんて1つしかないんだし、擦り合わせる必要も無いと思うが、一応だ。
「おーい雪姫、オヤジ、オフクロそろそろ状況確認も終えた事だし今後の事について少し話さないか」
俺の呼び掛けに応じて、各々の行動を辞め集まってくる。
「もうお兄ちゃん、今後の事なんて話し合う必要ないでしょ、やる事なんて1つしかないんだし」と妹
「そうそう、異世界でやる事なんて決まってる」と父
「そうよね異世界といえばあれしかないって感じよね」と母
うむ、流石は我が家族だ。どうやら異世界に来ても橋本家の心は1つの様だ。
まあ、それも当たり前の話だ。橋本家は家族仲がいいと、町内では有名だったくらいだ。
「そうだよなあ〜やっぱりさ異世界って言ったらあれしかないよな?異世界と言えば…」
「勇者になって世界を救いたいよな」
「聖騎士になって王族お抱えの近衛騎士になりたいよね」
「魔王になって世界を滅ぼしたいよな」
「ドラゴンテイマーになってドラゴンに乗って世界中を旅したいわよね」
「「「「……。」」」」
「え?今なんて言ったの?俺の聞き間違いだよね?普通異世界って言ったら勇者だよね?聖剣を使って魔王軍に挑むのがセオリーまよね?」
「は?お兄ちゃん何言ってんの?そんな在り来りな事しても何も面白くないでしょ。せっかくの異世界なんだから国の治安を守る聖騎士一択でしょ!!」
「いやいや、異世界と言ったら魔王だよ。ただでさえ地球で抑圧されて、取引先の人の靴を舐めて生活してきたんだから。こっちでは靴を舐めさせて生活したいんだ!!」
「あらあら何を言ってるのかしら。せっかくの異世界なのだから、地球に居ない神話の生物ドラゴンと一緒に旅をするのがいいに決まってますよ」
————3時間後————
「「「「もういい!解散!!!」」」」
異世界に転生して数時間、橋本家は解散した。
家族で異世界転生したが方向性の違いにより解散した 砂歩 @tadanopost
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