玄徳連勝
次の日、玄徳と鄒靖は軍勢を引き連れ、金鼓を打ち鳴らしながら勇ましく進軍いたしました。
賊軍が迎撃してきますと、玄徳軍はくるりと反転、あっさりと退却したのであります。
賊軍、猛然と追撃してきますが、この退却は賊軍を誘い込むための作戦。山嶺を越えたところで「それ今だ」と玄徳軍、一斉に金鼓を打ち鳴らしたのであります。すると左右の山に伏せておりました関羽・張飛の両翼軍が「やあ!!」同時に出撃し、玄徳の軍勢も反転攻撃に出たのでございます。
三方向から挟撃を受けた賊軍はこの時点で壊滅的な打撃を喫しておりますが、玄徳お構いなしに、そのまま青州の城下まで徹底的に追い詰める。
一方、太守の龔景もまた、呼応して民兵を率い城外に出て戦ったので、四方から攻撃を受けた賊軍は大敗、多くの者が討ち取られました。こうして、青州の包囲は解かれたのであります。
まさに絶好の布陣、見事な作戦運用でございました。玄徳の軍事的才覚に拍手を送りたくなりませんか?
後世の人が玄徳を称える詩を詠んでおります。
「策略を巡らせ、勝負を決するその神業は、二頭の虎も一頭の龍にはかなわない。初陣にして挙げた偉大な業績に、孤独な貧窮の中でも鼎を分かつべきである」
まさにその通りでございます。軍略立てや勝負を決するその手腕は神のような力量を持っております。玄徳の能力は二頭の虎のような強大な力を持つ存在をも凌ぐも、一頭の龍のような更に強大な力を持つ存在と称え、この英雄的な活躍に、無名の存在ではありますが相応しい地位や栄誉が与えられるべきと言っているのです。
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