第51話 中継器
ぐぬぬ。
電波みたいな物だと考えると、中継器があればいいのか。
おっ、できそうな気がしてきた。
魔力結晶を飛ばして中継器として使う。
おお、格段に領域が広がった。
これなら都市一つ分ぐらいは質問領域を広げられるな。
今日、新たに二つの技が加わった。
この二つだ。
これは表に出せないな。
特に
真偽官は国が抱え込む決まりだ。
嘘判別魔法が使える者は例外なく国に縛られる。
嘘判別魔法は秘密を暴露するからね。
ただ俺には嘘判別魔法は効かない。
なぜなら強力な魔力が妨害電波みたいな役割を果たすからだ。
試してないが恐らく真偽官が俺に嘘判別魔法を使うと分からない判別されるだろう。
嘘判別魔法を意図的に誤魔化す技もあるとサマンサ先生は言ってた。
だよね。
漏れ出る魔力を何とかするか反応をどうにかすれば良いだけだ。
ただ、怪しい奴は無力化したい。
そこで呪いの
これは肉体の一か所に魔力を集めて循環して魔法等を受け付けなくする技だ。
これを大規模にやると、魔力全てが呪いに取られ、魔法などが発動しなくなる。
名付けて、
身体強化魔法とか使えなければ、ほとんど一般人だからな。
さて、そろそろ行くか。
クロフォードと待ち合わせの場所に行く。
練習がてら、
うん、邪教の奴らが見張っている。
そんなことだと思ったよ。
魔法学園にも入り込んでいるんだからな。
「
さっそく眠らせた。
「クロフォード、邪教に見張られているぞ」
「分かっている。奴らはどこにでもいるからな。俺達が殺したちのは一握りだ」
よし、中継器を頑張っちゃうぞ。
「
中継器の魔力結晶が王都中に飛び去り、王都の全域をカバーする。
そして邪教集団は全て眠らせた。
中継器を通した
「凄いな」
「言っておくが、これはファントムがやったこと。ライドなどという人物は関わっていない」
「ああ、心得た」
ゲイリック王子に伝言を出した。
王都で永遠の眠りについている奴はほとんど邪教集団だと。
あとで呪いを解く時が厄介だな。
その時は俺はファントムで押し通そう。
クロフォードの実家、タフン男爵領まで馬車で2週間。
空を飛んで行きたいが手口をばらすのもな。
「
「何を……」
クロフォードが眠りに就いた。
ファントムが飛ぶ座席にクロフォードを座らせる。
誰も見てないのを確認して空の旅へと出発だ。
タフン男爵領まで3時間でついた。
かなり飛ばしたよ。
クロフォードの
「何が起こった。攻撃か」
「着いたぞ」
キョロキョロと辺りを見回すクロフォード。
見知った領都の街を見て驚いている。
「本当だ。どうやったんだ」
「秘密だ。早く街に入ろう。その前に
俺はファントムの仮面を被った。
「もう粗方解決したな」
「いや、
「場所は分かっているのか?」
「ああ、弾いたから、場所は分かっている。やさしくいなされたら、場所が分からないところだ」
門に近づくと、門番がパニックになっていた。
「頼む、起きてくれ。何が起こった。毒か何かなのか。なんで俺は無事で、倒れている奴がたくさんいるんだ」
それは邪教の一員だからとは言わない。
「クロフォードだ。取り込み中なのは分かる。通るぞ」
「どうぞお通り下さい」
街もパニックだった。
「妻が目を覚まさないんだ。誰か助けてくれ」
「うちは息子だ」
「世界の終わりが来たんだ」
言っていることは邪教だがこいつは邪教ではない。
「何人、眠った?」
「ざっと1000人ぐらいだな」
クロフォードの問いに俺は答えた。
「ゲイリックとスェインがライバル視するはずだ。だが、こんなことができる相手には勝てないだろう」
「俺は平穏に生きたいんだ」
さあ、幹部連中への宣戦布告はできたな。
本丸に突入するか。
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