第3嘆き 作者人格表出の是非と一人称

 クソッ! えだまめ動画をおすすめから削除して創作に集中しようと思ったら、岡田としおの動画が出てきてそっちを見まくってしまった…… いったいどうすれば…… もうユーチューブ見るのをやめるしかないのか……⁉


 おはようございますサワラジンジャーです。

 斗司夫としおって本名なんですかね? たたかいをつかさどおとこってかっこよすぎません? おっちゃんなのに。



 とまあこんな風に私はいま私生活を垣間見せてしまっているわけですよ。

 それって実際どうなのかという話です。


 ファンタジー小説において作者がどんな人物なのかという事を「晒すか晒さないか」というのは、本来とても重要な戦略の一つであると思うのです。(私はこんな形で雑にさらしてしまっているわけですが)

 端的に言って、初々しい少年が主人公のファンタジー小説の、その作者がダラダラとした生活を送る成人男性だったら嫌だ、げんなりするっていう人は多いんじゃないかと思います。

 私は深い森の奥でPC一つだけ持ち、妖精のように生きる永遠の17歳なのでその辺問題は無いわけですが。



 あまり豊かとはいえない私の読書経験の中で、一番リスペクトしている日本人作者の怪奇幻想小説があるんですけども。

 その小説はいわば「メタ・ビブリオファンタジー」というような構造になっていて。そういう性質を生かすためなのか、あとがきに至るまで作者はずっとその構造の中の登場人物で在り続けるんですね。


 すこしネタバレになりますが、作者は外国の市場で、その小説の元となる「不思議な力を秘めた一冊の本」と出合って。小説はその内容を世間に広げるために出版したものであり、自分の創作ではない。というような事をあとがきで書いてるんですね。


 多分嘘だと思うんです。その小説は完全に作者の頭の中で創造され構築されたのに違いないんです。

 けども、そんなあとがきも含めてフィクションの一部として機能させている。まあ凄い小説で、凄いんです。

 何を言っているのか分からないと思いますが、要はその小説は作者が本当の人格を(少なくともその本の中では)表に出さないことで完成度を高め、読者の読書体験を向上させているんだと思うのです。


 そういうのとは逆に作者人格があからさまに顔を出しながら、それでも作品を損なってないファンタジーを読んだこともあります。古い少女漫画なんですけども。

 「リアリティーのある日本的ファンタジー」ではなく、けっこう幻想的で雰囲気重視の漫画だったんですが、あとがきで作者は自分のテレビゲーム(ファミコン)体験なんかをエッセイ的に書いたりしてるんですね。本編と同じ質の絵で。

 あくまで個人の感想ですが、それを読んだからといって雰囲気が損なわれて読書体験の質が低下したとは思いませんでした。

 むしろ作者の事を身近に感じて、もっと好きになる効果をもたらしました。あくまで私にはという事ですが。



 それでまあ、カクヨムの場合になるんですけども。

 カクヨムには応援コメントという機能があり、それに対して作者が返信する事も出来てしまうんですね。これってどうしたらいいんでしょうね?


 私の好きな、ちょっとコメディーっぽさもある転移モノの異世ファ作品では、応援コメント欄は開いてるんですけど、返信は誤字等の修正報告以外しないという方針をとっています。(いました、が正しいかもしれない。いま私他人の作品読めない病なので)

 他にもコメディー色の強い小説なのにコメント欄自体閉鎖してる小説も知ってます。


 逆に、とある「異世界から異世界への転移ファンタジー」ではもう、初期のほうのエピソードのコメ欄で作者がレスバみたいなことまでしてるのもありました。(作者の圧勝、というか下らん難癖なんぞ歯牙にもかけない、みたいな感じでした)

 どれも全部有名な大物作者さんの作品です。


 つまり、同じ異世ファ小説の作者さんでも戦略は様々であるようなんですね。

 それで、私はどうするべきなんだろか、と思うわけです。正直スタンスが全然定まっていない。

 読者に嫌われたらやっていけないという立場である私はコメ返したいわけです。別に嫌じゃないし。レスバだってやる気だし。

 でもそれって実は読書体験の質を低下させる可能性があるんじゃないかと心配にもなるんですね。没入感が損なわれるんじゃないかと。

 コメントなんて全然もらってないんだからそんな心配すんなやと言われそうですが、将来的な問題として。


 どうしようかな。コメ返無しのコメント欄も意味はあると思うんですよね。読者同士の感想共有の場としての意味が。

 まあ、とりあえず現状はコメ返していく方針でいくので、よければ下さい。



 その一方、この記事。エッセイと名乗っている以上は生活の事を書くのは当たり前なわけで、作者が見えるのが嫌なら最初から開くべきではないのだから責任はないと思います。

 こっちではもうなんも考えずに推敲もおろそかに、いいかげんなことをてきとうに書いていくぞ! うひょーみなぎって来た!!


 話は変わりますが、この『異世ファ作者の悪あがき』を書くまで私の一人称(コメ返や近況報告において)は「僕」だったんですね。今思うと何やら気持ちが悪い。

 実は「私」と言ってるのも、まだちょっと気持ちが悪い。

 本来、こちとらの人格の一人称は「俺」というのが一番自然に感じられます。


 小説作品の主人公の一人称が「俺」なので、あえてそこと人格的切り離しをしたくて一人称を変えています。

 最初「僕」と言っていたのは性別を明らかにしないのがちょっと卑怯な気がした(女性作者に絡みたいみたいな野郎多いじゃないですか。そういうのを釣りたくなかった)からで。

 でも考えてみたら僕は僕で、ボクっ娘的妄想が成立しうるので意味ないよね。

 そんなわけで、僕って言ってるのがどうしても気持ち悪くなり、これからは「私」に統一したいと思っております。

 私は私と言ってますが野郎です。よろしくお願いします。

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