第2話 森奥の白銀たち
ーーー今日も有難うーー
墓参りして心を落ち着けるフィガロ。ともにしているのは弟のような夫のような存在フィーヨルド。二人は兄弟でもなく単なる従兄弟だ。同じ白銀のサラサラした(森に来てからそれはないが)青の瞳のとても森にいていい人間ではない。
まあ見た目だけの話だ。
「墓参り、今日も終わりましたね。狩に出てきますね。」
フィーヨルドが弓矢を、もはや慣れたように持って、“行ってきます。”と背中を向ける。
“行ってらっしゃい。“と心中で呟くフィガロ。もはや慣れたように彼女はジメジメとした森の奥の川で水を汲みに行こうとする。
ーーー◇◇○ーーー
ーー中央国王権族集合場所ーー
「いやはや、レガート王国はお美しい造りだか田舎臭い!王の顔が見てみたいが、あるのは肖像画ばかり!!しかし!!何とまあ!美しい顔の方達!!」
「いやいや、絵師の腕が良かったのでしょうよ。」
「しかしなぜ王フィガロは政権を渡した上に若い王殿下と出没したのか?もっと政権を使えばいいものを、、、もったいない。平和な国の見本な阿呆ですな!」
ーーー影から声がかかる。
「ハーベット参上つかまりまする。ここにきてよろしかったので?」
ピシッと黙る王権族者たち。
その中で一番力のあるヒゲの逞しい50代ごろのモノクルの貴族が言い放つ。名はウルベンザス。
「よくきた。よかろう、、、今回の任務ご苦労だ。で、、、?どこで見つけた?」
ハーベットは気圧されることなくすんなり答える。
「フィガロ様は東の国の森奥にて。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます