第7話 ゆめうつつ

「戻ったよ~」


 給湯室でもう一杯水を飲んで身体を冷ますと私は部屋に戻る。

 部屋のベッドではりなりーがうつ伏せで寝ていた。大きなおっぱいがつぶれて、背中からあふれてしまっている。


「おかえり。ごめんね、かじゅ」

「いいよいいよ。柔道整復師も一つ進路候補だし」


 そう言いつつりなりーの背中に馬乗りになる。大きなおっぱいをぶら下げるりなりーの肩はばっちり凝っていて、手のひらや肘を使って揉み解していく。


「かじゅは……おっぱいも肩も、揉み上手……だね……すぅ……」


 肩から腰へと揉む場所を移していると、りなりーが寝息を立て始めた。こんなにも私を信頼してくれて、身体を預けてくれるりなりーに欲情するなんて、やっぱりおかしい。

 この子とは可能な限り健全なお付き合いをしていきたい。


「……して、いきたいんだがなぁ……」


 脚も揉み解すのだが、りなりーは全裸。当然、片足を持ち上げれば秘所が丸見え。少し茂みの濃いりなりー、お風呂で見ているというのに、こうしてベッドの上で見るとえっちさが違うんだ。なるべく見ないように足裏まで揉む。

 ひとしきり揉み終えるとりなりーを起こす。


「りなりー、起きて。お風呂行くんでしょ?」


 りなりーを起こしてお風呂へ行くよう促す。


「おふ、ろ……いきゅ……ぅ」

「ちょっと! りなりー、服は着ようね、すぐ脱ぐけど、さすがに寮内では服を着て!!」


 寝ぼけているからか、全裸のままお風呂へ行こうとするりなりー。ずぼらなりなりーは全裸にジャージだけ着て、着替えを入れた袋とともに浴場へ向かった。

 そんなりなりーを見送った私はベッドにうつ伏せでダイブした。

 りなりーの匂いが残っている。仰向けでする派だけど……今回はうつ伏せがいいかも。膝を立てて指先を下腹部に添わせる。



「んぐ……んぅむ……はぁ、はぁ……あぁ……」

「か、かじゅ……?」


 見られた。りなりーに致しているところを……あぁ、終わった……。私の高校生活、おしまいだー。


「かじゅ、ごめんね?」

「な、なんで謝るの……?」

「だって、りなせいでしょ? だから、りなが責任取るよ。かじゅのこと、気持ちよくしてあげる」


 お風呂上りのりなりーに押し倒される。太ももをホールドされて、下腹部にりなりーの顔が迫る。


「だ、ダメだよ……きたないよ……」

「そんなことないよ。かじゅ、可愛い」


 あぁ、やっぱり私りなりーと、したいんだ。




「――かじゅ、かじゅ?」

「ゆ、夢!?」


 耳元でりなりーの声がして、目を覚ます。……なんだか、幸せな夢を見ていたような気がする。


「ごめんね、部活帰りで疲れてるのにマッサージお願いしちゃって」

「ううん、気にしないでいいって。お風呂、行ってくるね」


 どこまでが夢でどこまでが現実か分からないけど……なんだか気分が少しだけ晴れやか。お風呂に入ればもっとすっきりするかも。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る