第6話 お取込み中? え、研究中?

「ただいま~」


 ドアを開けて寮の部屋に入る。寮の個室はワンルームマンションみたいな感じになっている。水回りが無い分、居室がちょっと広いけど。一応、玄関と居室の間に目隠しとしてロールカーテンが下げてある。これをくぐって居室に入る。居室には学習机が二組と座卓、そしてベッド。このベッドは部屋によって二段ベッドだったりシングルベッドが二つだったりする。この辺がどういう基準で割り振られているかは謎だ。

 もしシングルベッドが二つの部屋だったら、りなりーは私を抱き枕にしたかな?


「おかえり~」

「うん、ただいまってりなりーなにしてるの!?」


 すこし弱めにエアコンを効かせた部屋でりなりーは全裸だった。いや、りなりーが全裸でいることは七月に入ってからたまにあることだから、ここはぐっと我慢しよう。でも今のりなりーはベッドで仰向けになり、そのたわわなおっぱいに自分の指を食い込ませている。セルフ揉み状態なのだ。

 やっぱり、りなりーもムラムラして一人で済ませるときがあるんだろうか。だったらだったで恥ずかしがるリアクションをしてくれてもいいと思うんだけど!?


「かじゅ、ちょっとおっぱい揉んでくれる?」

「え、うん」


 質問の答えは返ってこないが、揉んでいいなら揉ませてもらおう。最近Iカップになったというりなりーのおっぱいは、片方で約2kgで両方ならほぼ4kgだ。指先でおっぱいを、手のひらで先端をこねるように揉む。正直、四月の頃はここまで大胆に揉めなかったけど、半分慣れと半分欲でここまでできるようになった。


「もうちょっと強くして」


 ここにきてまさかのオーダー。ベッド上で私は今りなりーに馬乗りになっているわけで、ちょっと頬が紅潮している状態でそんなおねだりされたら……それはもうスキンシップではなく性行為なのでは? という疑念が鎌首をもたげるが、本人がそうしてって言うんだからと、より激しく揉む。


「んぅ……」

「ひぇっ」


 これまで聞いたことないりなりーの艶やかな声に私の理性が吹っ飛びそうになる。流石にもういいんじゃないかと揉むのを止めるが……。


「うん、ありがと。自分で触るのと全然違うね~」


 さっき漏らした声が嘘のように、いつものりなりーに戻る。そのほんわかとした彼女を犯して乱してぐしゃぐしゃにしたくなる。……今の私、だいぶヤバい。それくらい、さっきのりなりーには破壊力があった。喘ぎ声とも言えない本当にちょっと漏らした声なのに。


「いろんな女の子におっぱい触られるけど、かじゅが一番いい。自分で触るよりずっといいね。えへへ~」


 今そんな無垢な表情を見せないでよ。自分が汚い人間だと思ってしまうから……。我ながらなんだよ、こんな可愛い女の子をぐしゃぐしゃに犯したいって……最低かよ。


「かじゅ、ついでに肩とか背中もお願いしていい?」

「ちょ、ちょっと待って。なんか、水かなにか……飲んでくる。喉、乾いちゃって……」

「うん。待ってるね~」


 自室を出て扉に背中を預けてしゃがみ込む。

 こんなにも私を信用して身体を預けてくれるルームメートに肉欲を抱くとか……。


「かぁ……」


 本気で喉が渇いているからとにかく給湯室に向かう。自室内に小型の冷蔵庫があって飲み物も常備しているが、りなりーの匂いがする部屋から出たかったのと、グラスがないのだ。

 立ち上がって一先ず給湯室に向かう。幸い給湯室には誰もいなかった。りなりーの前では我慢していたが、たぶん今あまり人に見せられない表情をしていると思う。


「ん……っぷはぁ……」


 水道の水はさほど冷えてないなかったけれど、火照りを払い欲求を飲み下すには十分だった。

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