4話 勉強会(凛視点)その2
私は今、電車に乗っている。
ホームルームが終わり、解散になった後、私と神々君と玲奈で駅に直行したからだ。
それにしても、家に普通の友達を呼ぶなんて久しぶりだ。玲奈はよく勝手に来るけど、もう、親友みたいなもんだし。
もしかしたら、小学生ぶりかも――。
「―――、りん、りぃーん!」
ぼんやりしていた頭がしゃきっとした。
「うるさいよ、なに?」あくまで平静を装ってそう言う。
昔を思い出していたから、話を聞くのを忘れていた。
危ない、今日は玲奈以外の人が居るんだった。
「何ってぇ…、やっぱ聞いてないでしょ!?神々君の質問!」
「ごめん、神々君……、なんて言ったの?」
神々君の方を向くと、笑いを押し殺そうとしたがしきれなかったといった感じの顔をした彼がいた。
私は思わず「何?」という意の顔をする。
「いや……、三浦さんと宮本さんって、やっぱり凄く仲がいいんですね」
彼がしみじみと言った。
「ふふん、そうでしょ。ママが言うには幼稚園より前から仲良しだったってぇ!まぁ、仲良しに時間は関係ないけど」
ちょっと恥ずかしい。
「そうですか。それにしても、幼稚園生より前って、ずいぶんと長い付き合いなんですね。私には、そういう友達は居ないのでうらやましいですよ」
へぇ、それは普通に意外だ。
そんな感じで話をしてたら、あっという間に20分ほどたち、目的の駅に着いたので、ホームを出る。
電車の中と似たような会話をしながら、道を歩いた。三人での話はとても楽しかった。
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