本とおすすめとフェルメール
ついこの間の話だが、私は人生はじめて「小説を書くための本」を買った。1400円ちょっとの、なんとも言えないサイズ感のものだ。カクヨムを使用して文章を書くあなたなら分かるのでは?少しだけ、そのような本が目を引くのを。
まあとりあえず買ったわけだが、私はそこで、ぶちあたる。どうやってこの本を活用するべきだろう。
確かに分かりやすく文章を書く上でのテクニックや構成の方法は載っている。しかし、どうやって自分の文章に吸収させようか。すっかり悩んでしまった。
とりあえず本の隅々まで読んでみる。そして、ちょっと悩んでみる。合間にクッキーでのブレイクタイムを挟んでみる。…さて困った。どう変えようか。完全にまっさらなスケッチブックを前に頭をひねる画家だ。
そこにはなにを描いてもいい。雲だって、人物だって、ただのハート形だっていい。それが赤色だって、青色だって、見たこともないような気持ち悪い色だっていいのだ。
この気持ち、まるでピカソ。
いや私はフェルメールあたりが好きだ。光が効果的に描かれていて心地よい。
好きな作家だったら太宰治だ。理由は…理由は……特にない。名前の語感だろうか。すみません太宰さん。あんまりあなたの本、読まないのよ。
だんだん頭が煮詰まってきて、1人で出かけてしまった。特になにかをするわけでもなく、ただ歩く、歩く、歩く。
途中、美味しそうなイチゴ飴を見つけて、インスタ用に1枚撮ってからひとつ放り込む。
パリパリッ
ジュワッ
ジュワジュワ〜
これがまた美味。薄いアメから歯切れのいい音。口の中がすぐにイチゴジュースの大洪水。まさに至福。
おすすめです。食べてみてくださいイチゴ飴。あいつ、かわいい顔してやること悪魔ですよ。我々をトリコにさせるのですから。たった4つぶのくせに…。少数精鋭かよ。
こうして大洪水を起こされたところで家に戻り、今度は動きやすい服に着替える。
ランニングだ。これが私の運動サイクル。
夕暮れの、少し暗くなったあたりに私は走っている。先ほどのイチゴ飴を消化してしまわないと。
最初は余裕だったのに段々と息が切れ、足が重くなる。それでも私は走る。なぜって?カロリーだよ。太った彼女なんて、あいつも嫌だろうし。わぁなんて素敵な彼女。そこまで考えてるなんてー。
そしていつも通りにまずは1キロ。問題はここからだ。明日は学校。でも体育はない。
…やるしかねえか!
すぐさまワイヤレスイヤホンを装着。1番好きな、聞くだけで気分が高揚する曲を少し大きめの音量で。
すぐに足が走り出したくなって、心のままに駆け出す。曲に合わせて速くしたり、遅くしたり。
あ。あの話題を書きたい…。
そう思った頃には2キロ走っていた。
みなさま。推しのパワーはすごいです。あの運動嫌いな私に追加で1キロ走らせる力があります。
すぐさま家に帰って、椅子にドンと座る。新しく買った本を傍に置き、とりあえず書いてみる。そしてふと思った瞬間に本を開き、それを元に修正。ぐんぐんと筆が進む。
準備ができたら、その作品を公開するだろう。真白いろはを信じて待っていてくれたら嬉しい。
フェルメールなう。
どんな絵を描こうかな。
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