043 監察官(11)女に貢ぐ好色家とマインルーン
応接室で。
モンテマニー侯爵
「メクバール。
さらに金を持ってきてくれ。
ルナ殿たちに御礼をしたい。
今回は、そうだな。ひとり5万バーシルで、ゆるして欲しい。」
メクバール執事
「必要な対価だと分かってはおりますが、出費の名目はどうなさいますか?」
モンテマニー侯爵
「愛人にお金を
メクバール執事
「それはあくまで
これからは、
モンテマニー侯爵
「名前を変えても、
メクバール執事
「
モンテマニー侯爵
「わしを好きになってくれる
それなのに、子孫にどう思われるかなんて、心配いらんわ。」
ルナ
「じゃあ、奥様をお
ふたりとも、ボクの
侯爵様、
それにしても、侯爵様のとなりで笑っている女性はずいぶん
ときどき未来の
◇
【勝利の旗】の
【黒い
ワイダー
「まさか、負けてしまうとはな。」
フレグランス
「信じたくないですが、ここに帰ってきたから、負けたのでしょうね。」
ワイダー
「わしに
フレグランス
「
◇
ボクは夢の中で、シクペリア様とイウラに会っていた。
シクペリア
「ルナ?
異世界での
ルナ
「はい、おかげさまで。
イウラのガイドのおかげで、
3人とも
シクペリア
「それは良かった。
イウラ、あなたを指名した私の判断は正しかったと
とても、うれしいぞ。」
イウラ
「よろこんでもらえて、わたしもうれしいですわ。
それで、あの」
イウラはボクの方を見た。
ルナ
「シクペリア様、お願いがあります。」
シクペリア
「あらたな力が必要か?」
ルナ
「そうです。
カミナリを
と
を頂けませんか?」
シクペリア
「アイデアが
ルナ
「では、1つ目は、【空を割る
シクペリア
「
キュワールサとは、どういう意味だ。」
ルナ
「9割る3は3だ。
サンダーは、
シクペリア
「ぶわははは、おもしろいな。
採用だ。
ルナは本当に
ルナ
「子どものころに読んだ学習雑誌をヒントにしました。」
イウラ
「ルウナ、どんな話なの?」
ルナ
「日本の女の子: 9割る3は、えーっと、3x1=3、3x2=6
ビカっと雷が落ちる。
外国人の男の子: Thunder《サンダー》
日本の女の子: 3x3=9だから、9割る3は3だ。 ありがとう。
という4コマ漫画だよ。」
シクペリア
「元ネタは長くて、つまらんな。」
ルナ
「絵で見れば、
シクペリア
「どれどれ?」
シクペリア様は、ボクの頭の中を見てくれた。
シクペリア
「ふむ、なるほどな。
それでも、ルナのネーミングセンスは
ルナ
「ありがとうございます。
それで、2つ目は、【反射呪文 ラミルタ】をお願いします。」
シクペリア
「なにを反射したいんだ?」
ルナ
「
シクペリア
「
石ころ、弾丸などは食い込むものだから、反射は出来ない。
それでいいか?」
ルナ
「はい、よろしくお願い致します。」
シクペリア
「で、ラミルタという名前の意味は?」
ルナ
「
反射するの”る”
お返しする、リターンから”リタ”
ラミるリタは発音しにくいから、ラミルタ。」
シクペリア
「ふむ、かなり分かりにくいが、その方が
採用しよう。
あと1つ、今回は3つ目までは渡せる。
どうする?」
ルナ
「そうですね。
【
シクペリア
「【
3つ目のマインルーンは、こちらを採用しよう。
それで、
シクペリア様は、なぞなぞの答えを知りたがる子どものように
ルナ
「シアの反対はアシ。
ふっとうは、
シクペリア
「はーっ、なるほどなあ。
おっと、すまない。
あと10分だな。
まとめに入ってくれ。
ほかに
ルナ
「残り時間で、イウラと話をしてくれますか?」
シクペリア
「イウラに、なにか問題でもあるのか?」
ルナ
「いいえ、イウラは良く助けてくれています。
しかも、ボクのことを友達とまで言ってくれることに非常に感謝しています。
ただ、ボクのために、かなり無理をして、
だから、イウラの
シクペリア
「ふーむ、そう言えば、イウラが
”ルナの件で頼ってきたこと”
は初めてだったような気がする。
そうか、イウラ、
ルナ
「シクペリア様、ボクの前だと言いにくいことも有るかもしれませんから、シクペリア様とイウラのおふたりだけで話し合う時間にしてくれませんか?」
シクペリア
「そうか、じゃあ、お言葉に
では、またな。 ルナ。」
ルナ
「また、会う日を楽しみにしています。」
後日、イウラから聞いた話では、このあと10分ではなく、30分も時間を
◇
こうして、ボクの監察官としての仕事は、ひと区切りが付いたのだった。
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