NEET

「……………ねぇ」


「……………」


「ねぇ………」


「……………」


「ねぇってば。」


「…………何?寝てるんですけど。」


「何もしないの?」


「は?」


「何もしないの?何もしないで寝るの?」


「寝ることがすることだけど?」


「あ、あのさ。今日は曇りじゃん?だから主人探しに今から出れるかな、って。」


「あっそ。じゃあ、頑張って。」


「手伝ってくれないの?」


「………住居提供しといてそこもお願いするん?」


「う。」


「自分でやれ。」


「そんなこと言わないでさぁ………ね?ちょっと人助けだと思って。」


「人じゃねーし。大体どうやって見つけるんだよ?」


「えーと………私吸血鬼なんですけど、主人になってくれませんか?えーと血を舐めさせてもらえたらいいんで。」


「太ったオタクのオッサンが新手の水商売だと思って来てくれるよ。良かったな。」


「良くないよ!そうだよね………絶対……変に思われる………だから!ナギがついてきて」


「一緒に勧誘しろ、って。やなこった。」


「お願い!さっきケータイ見たらもう次の仕事もあるから今日中に解決しろって連絡が………」


「知らね。」


「人でなし~!それでもいいの?」


「別にオレにダメージはないだろ。」


「もう無理矢理噛んじゃう………痛!痛!痛!腕ちぎれる!」


「ちなみにオレ護身術習ってるからヤバい時は自分を守るから。」


「痛………痛い………」


「はぁ、なんか食い物欲しいな。今日はコンビニ行くか。ついてくる?」


「コンビニ?コンビニに行くだけだよね?」


「行くだけだけど?」


「なら行かない………あ、スムージー飲みたい。欲しいな……」


「ついてこいや。」


「あ、はい………すいません………」

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