第5話 優太のジョウへの反抗
昼間の僕は依然キキさんと話すことは殆どなかった。キキさんとジョウは級長と副級長ということもあっていつも一緒に居た。二人とも大人っぽくどう見てもお似合いのカップルだった。子どもっぽい僕とは世界が違う。僕は人の心が読めるのだが、なぜかこの二人だけは全く読めなかった。だから余計に気になった。
ジョウは、横柄でクラスメートを有無を言わせずいつも押さえつけようとした。ジョウは自分に従うクラスメートはしっかり守るが、気に入らないクラスメートは徹底的に叩いた。クラスメートはジョウを恐れて、逆らわず忖度した。キキはジョウをいつも助け、キキの陰でのフォロウがジョウへの皆の反感をなんとか抑えていた。ある日、ジョウがキキに飲み物を買いに行かせたのを見て、忖度のできない僕は思わず言ってしまった。
「キキさんは君の部下じゃないよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます