青春の亡霊
変わり者のくせに、人並みに傷ついてしまう自分が嫌いだ。
人に期待してしまうのが、ただただ怖くて仕方ない。
それが理由で、私は孤立することに決めた。
みんなが白というものを黒という
みんなが前に進んだら後ろに進む
周りと私は、いつだってどこかで食い違っている。
わかっていた
でもただ独りは嫌だった
嫌なこと全部全部受け入れるから、どうか私を独りぼっちにしないで欲しいと何度も心中で思った。
でもそう思うほど、希望は私の手からヒラヒラと遠ざかって行き、私の心は下り坂の上で石ころを転がしたかのように、どんどんどんどん絶望が加速していき、すり減って行った。
きっと私は、人生というものは幸せになるためにあるものだと心のどこかで思い込んでいたのだろう。
でもそれはあまりにも無知で、愚かな考えだった。
この世の全ては、私を苦しめるように出来ていたのだ。
捨てられるのが怖くて自ら投げ捨てて
優しい瞳の奥にある軽蔑の眼差しが怖くて君を嫌った。
放課後、駅のホーム
私は一人、曇った秋の空を歩いていた。
正しく青春の亡霊だ。
無題 @sakuya9
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