第3話 縄文女性は神を見ることができる

私が感動したのは、和田明日香さんが「この痛みは縄文時代から」と、悟られたことにあります。(女性というのは)縄文時代というか・原始時代というか・人類誕生という根源的なところにまでさかのぼって、自分の存在を突き詰めることができるものなのか、と敬意さえ湧いてきます。

陣痛という、男には想像を絶するような激しい痛みの中で「縄文人らしい仲間意識」によって日本から世界にまで意識を拡げることのできる女性。昭和や明治どころか「1万年前の縄文時代にまで思いを馳せる」という縦方向へ深く入り込める女性。

とんでもない痛みの絶頂の中で、なんの宗教もやっていないのに「神を見た」り、「縄文時代」という言葉が思い浮かんでくるというのは、やはりこの方々が(10万年前の)原始日本人以来の縄文人という、血の濃い人間である証(あかし)であると言えるのではないでしょうか。

「縄文 VS 弥生」特別展  国立科学博物館

https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2005/jomonvsyayoi/index.html



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る