第10話

みなさん、今日は離れ離れになってしまった同僚について話したいと思います



『俺は、田中雄大と言います』



はじめましての方もどこかでお目にかかったことのある方もお付き合いくださると嬉しいと思う次第であります。




俺が好きだった同僚がまあまあの距離のところへ行ってもう5年くらい経つのかな?



いや、本当に好きだったんですよ

デートらしきものもしたことあります。



楽しかったです

楽しかったんです。




そして、すきだったんですよ彼女のこと。


付き合えるのは『俺』だって信じて疑わなかったっす!



そしたらポッと出の男に見事に伊豆なるところへ連れて行かれました。



伊豆まで行かずともとなぜか反対したのを今でも覚えています。




いや、反対したところで俺が結婚できるわけじゃないって気づいてた!




気づいてました。

認めます。




でも遠くへ行ってしまう彼女がとても愛おしくて離れがたかったのも事実です。



いや、相談を受けたこともあったんですよ

その時は紳士ぶってアドバイスとかしてましたけど、心の中で『壊れろ!』って思っていました。



もう時効でしょ?

思いの丈を吐くくらいいいでしょう?




『壊れて』俺のところ来いって思ってたのが本音っす!




あーあ、言っちゃった!

これでスッキリ!



言葉が成仏できた気がします




いや、今は連絡とってないんですけどさすがに旦那さんに悪いですし




でも同僚が連絡とってて聞く分には幸せそうにしてるのでよかったのかな?



って思いますね



思いますよ?



大人ですからね

大人は時として自分の気持ちに蓋をします。



悩んでた時に弱みにつけ込めばとか?

考えたことないって言ったら嘘になります




あーあ、俺のイメージどんどん悪くなる。



まあ、元々イメージなんてよくなかったんだからまあいいか!





あれ以来好きな人も出来ずにこの5年くらいフリーで生きてる俺にそろそろ新しい出会いを



いや、あんなに好きになれるのかな?って不安はありますね



そのくらい好きだったんですよ

かっさらわれなかったら今ごろは




けっこん…

結婚…



結婚してたかもしれないじゃないですか!



いや、選ぶ権利もありますよ

彼女に!



でも候補の1人として考えてくれてたかもしれないというタラレバ。




はい、女々しい男の登場です

女々しいんですよ




ある曲が流れてきそうなくらいに女々しいんですけど!





いいんです!

そのくらい想ってた証なんですから

俺の気持ちはともかくとして彼女が幸せなら

それでいいんです。



今は母親になったとか聞いて『まじか!』って気持ちになりました。



お子さん可愛いだろうな…



以上女々しい男の独り言でした。



いつの時代も好きな女性の幸せを願えるような男でいたいものです


たとえ女々しくても!


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