第4話 試合と屋台巡り
私は闘技場の控室に居た。
私のみ呼び出された
「ライラ選手、闘技場に来てください」
私だけ?呼び出し?
「呼び出しは私だけか?
もう片方の選手は?」
審判は呆れるような表情で言った
「もう片方の選手は、入らないので別室に居るんですよ」
入らないので別室に居る?
どういう事だ?
私は疑問に思ったが、その意味がすぐわかった
闘技場に出ていくと、そこにはデブが居た
巨大なデブが居た
「子供が相手なのか~、だがオラ容赦しないぞ~」
でかい、身長3メートルぐらいあるんじゃないだろうか?
「子供だからと舐めるな、私は強いぞ」
私はそう返す
だが、でかい。勝てるのだろうか?
審判はいつも通り言った
「試合開始です!!」
私はデブの腹に先制攻撃を仕掛けた
攻撃が吸収されたのが分かる
「脂肪で攻撃が通らない?」
「オラの腹は脂肪で防御されてるんだ~。
攻撃は通らないぞ~」
デブは思いっきりパンチして来た
そのパンチが腹に当たる
「ごへっ!!」
す、すごい衝撃だ。私は吹っ飛んだ。
防御だけじゃなく攻撃力も高いぞ、このデブ
「鉄壁の防御に高威力の攻撃、崩せないぞ~」
崩せない?崩せない?
それはどうかな。
私はジャンプした
そしてデブの顔面に蹴りを入れた
「あちょー!!」
「がはっ!!」
顔面はさすがに脂肪が薄い、デブは仰向けに一撃で倒れた。
観客たちが騒ぎ出す
「一撃で仕留めやがった」「デブは顔面が緩い、そこに気づければ楽な相手だ。」「さすが天才少女」
審判は言う
「勝者、ライラ!!」
今回も私の勝ちだな。
Dリーグ、Eリーグよりは確かに手ごわいが
それでも私の方が格上そうだ。
私は街の道で、この前戦ったデータと出会った
「あっ、データじゃないか」
データは驚いた顔でこっちを見る
「ライラさんですか、偶然ですね」
偶然だったが、ここであったのも何かの縁だ。
「一緒に遊びに行かないか?」
データは正気かと言う目をした
「私は魔族ですよ?」
だが私は関係ないと言わんばかりに言う
「そんなの私には関係ない、お前とは一緒に戦ったいわば拳友だ。
だから遊びに行こう」
データは少しの間どう対応していいか分からない、と言う表情をしていたが
やがて結論を出す
「…まぁ、いいですけど。お断りするのも失礼ですしね。」
返事はOKのようだ。
私はデータを焼き鳥屋さんに連れて来た
「ここの焼き鳥うまいんだ。」
データは店主をみながら言う
「でも、店主は人族です」
私は笑いながら言う
「そんなの関係ないぞ、うまいもんはうまいし。
店主、焼き鳥2人前」
「あいよ!!」
私達はお金を払う
店主は焼き鳥を2人前出してくれた
私はデータが焼き鳥を食うのを見ていた
「もぐっ!!」
私は聞く
「どうだ?うまいか?データ。」
「おいしいです、人間の作った味とは思えませんね」
私は呆れるように言う
「そういうの人種差別って言うんだぞ、人種差別はやめろよな。」
「やめろと言われましても、魔族と人間は不仲ですから」
本当、なんで不仲なんだろうな?
仲良くすればいいのに。
次はスイーツ屋にやって来る
データは呆れたように言う
「ここも人間が経営ですか…」
「まぁ食ってみろって」
私はそう言いつつ、今度は2人分お金を出す
「チョコパフェ2人前。」
「は~い」
「そんな、悪いですよ」
奢ってもらうのをデータが遠慮した
だが私は言う
「いいっていいって、気にするな」
女の店主は頷きながらパフェを作り始める
パフェが出来た
「はい、どうぞ」
データはお礼を言う
「奢ってくれてありがとうございます」
「いいって、気にするな」
私はデータがパフェを食うのをただ見ている
「もぐっ、もぐっ」
私は訪ねる
「おいしいか?」
「に、人間にしては悪くありませんね!!」
まったく、データはツンデレだなぁ。
その後もあちこちの人間の屋台を巡って
私達は料理を楽しんだ
データは言った
「げぷっ、もう食えません。」
私も言う
「私も、もう食えない。」
データはお礼を言う
「今日はいい屋台紹介ありがとうございました。
今度1人でも行ってみます」
「あぁ、いい屋台だと思ってもらえたならうれしいよ」
データは言った
「それじゃあ、もう行きますね。
今度会う時は闘技場で、敵同士で」
私は返す
「データ」「なんですか?」
「お前はデータに頼りすぎだ、地力も磨いた方がいい。
そしたらもっと輝ける」
「…その意見参考にしておきます」
私はなんでデータにアドバイスしてるんだろう?
次戦う時余計厄介になるのに
まぁいいか
「データとの食事楽しかったし、今日はもう帰ろう」
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