青春

青春

温かい 頬に流れる 涙にて 歪むその顔 スマホで直す


「触りたい」 そう思うのは 「男だけ」 んなわけあるか 女も獣


吸って吐く この空気さえ あの人と 同じと思い 唯嬉しくて


深夜二時 星空見上げ 泣いている どうかあなたも 見上げていてと


放たれし 美しい見栄 思い切り 切りつけるのさ ナイフのように


その胸に 残してみたい ちょっとでも 私の記憶 「私がいた」こと


寂しいと 感じたことは 無かったの 恋して知った 慟哭の日々


肩叩く 「ポン」の感触 目覚めても あと少しだけ あと少しだけ


その笑顔 ほんの時々 腹が立つ 私以外に 笑わないでよ


可愛いよ 可愛いでしょう? 可愛いよ! どこの誰より 今の私は


僅かでも 希望があるなら そう願い 諦めるのを 諦める日々


こんなにも 苦しいのなら 「出逢わなきゃ……」 そう思えない どうしようもない


好きなモノ 増えてゆくんだ 「明日」とか 馬鹿にしていた はずだったのに


「そうだよね。叶わないよね」 ふざけんな 負けてたまるか 好きなんだから


ドキドキが ズキズキになる 胸の音 どうしてその手 その子と繋ぐの


嫌 嫌だ 終わりたくない 行かないで 私の春よ マニキュアの味


さようなら そうか こんなに簡単に 過ぎてゆくんだ 大人への道


尊きに 見えゆる青き 春の時 いつしか終わる 際に祝いを


晴れ晴れと 胸に刻んだ 永遠は 決して褪せぬ 青春お化け


初恋の 目映まばゆき痛み 忘れても 憶えていよう 心の故障

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

青春 @m-amiya

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

参加中のコンテスト・自主企画