第十六話 ここでティッシュつったらティッシュなんだよ!!!





 「じゃあ、何から見せてくれる?」

 「…………何から見たい?」

 


 私はトーカに何の服から見せるのか決まってなかった…



 まぁ、そりゃあそうだよね……



 「何を買ったの?」

 「えーと、服と水着と下着…一着ずつ…」

 「え!!?」

 「な、なに?」

 「え、あ、いや……水着や下着も見せてくれんの?」

 



 「」





 カアァァァァァァァァ!!!!!!





 「……////////////」

 




 私は顔を赤くすることしか出来なかった……


 そう言えばそうなるよな……


 見せる服とかって言ったけど実際、水着を見せて鼻血くらい出させたいって思ってたから服じゃないんだよな……




 「そ、そうだよ?アンタには特別に彼氏という特権で私の露出オーバーな姿を見せてあげる//////」



 

 恥ずい恥ずい恥ずい恥ずい……




 「………………サンキュー……」



 トーカはこの一言しか言わなかった……


 照れてんのか?


 だとしたら鼻血くらい出させられるかも……




 ※この時点で私は少しおかしくなっていた。





 「なぁ、ティッシュある?」

 「え?」

 「一応な?一応……」

 「……



 え、シ◯る気?」



 「なんでそうなんだよ…!!!!ここでティッシュつったらティッシュなんだよ!!!」



 どういうことだよ。


 意味が分かんねーよ………




 と言うのは嘘。


 

 まさか……




 「少しアレルギーの季節だから鼻噛みたくなるかもだからな!!だからティッシュなんだよな」




 そうティッシュ箱を自分の脇に寄せる。




 「…………………」

 「じゃ、じゃあユウ。最初はどの姿から見せてくれる?」

 「じゃあ………普通の服から」

 「分かった」

 「………………え、アンタの目の前で着替えろってこと?」

 「!!!!あ、悪い……じゃあ部屋の外で待つから着替え終わったら教えて」




 そう言ってトーカは部屋の外に出た……




 「………………」




 やばっ……


 恥ずかしい……//////////


 でも、まぁ……


 大丈夫……



 そう、大丈夫……




 「ふぅーー……」




 私は深呼吸して着替えようとした。











ーーーー





 「……………」



 香月燈火かづきとおかことトーカは"ユウの寝室"の外で緊張していた……



 「」(やべぇな……マジで鼻血くらい出しちまうかもしれない……ユウの水着や下着姿………そういや高校になってから見てねーからな……耐えられるか……いや、だってあのユウだぞ?顔を整ってて、体は引き締まり、胸だって大きい……理想な体型をしてるもんな……////////////)カアァァァァァ!!!



 トーカはだんだん体全体……上半身下半身含む全身が熱くなってきた……



 「」(やべぇ……めっちゃ見てぇ……ユウの服…!!!正直、水着や下着も見てぇけど……極論、ユウは何着ても可愛い////////////だから早く見てぇ……!!)



 まぁ、今更だがトーカはユウにベタ惚れしている。


 なのでユウのどんな姿でもいいので新しいユウの姿を見たくてたまらなかった。




 

 "コマネチしてようが何してよう"が抱きしめたくなる……




 あ、"この一文は"どうでもいいので忘れて。




 「トーカぁー、入ってきていいよー」

 「はーい……それじゃあ……」




 ユウの声が聞こえてきたのでトーカはドアを開けた……






ーーーー








 「い、意外とこれも露出あったわ…////////////」

 「」




 私は顔を赤らめながらトーカの方を見た。




 正直、白のヘソだしトップスに青の短パンのデニム……



 正直、胸が少しきつい気もしたけど見た目は全然悪くないと思いこれを買った……




 森野阿澄もりのあすみことスミ曰く…



 『人って何事においても"より良い物……と言うか自分の発想を超える物や事象、目的"を無意識に期待しちゃうから意外と少し予想外な自分が着なさそうな物を見せるのもいい刺激与えられると思う♡(笑)」



 って言ってたし。



 だ、だからスミの言うことを信じて普段あまり来なそうな服を買ってみた……



 

 


 「ど、どうかな?」

 



 私は恥ずかしがって聞いた……




 「……………」



 トーカは暫く無言だった……








 「なんか陸上部の頃を思い出した」

 「!」








 そして第一声がこれだった。



 「ユニフォームもそんな感じだったな」



 そうクスリと笑った。



 「……………」




 そ、それを聞きたい訳じゃなくて……!!!!!

 似合ってるかどうかを聞きたい……




 「可愛いな」

 「…………え?」

 「つまり可愛いって言いたいんだよ/////////」

 「」

 「俺はお前のユニフォーム姿も大好きだったから……その……可愛い……よ/////////?」




 トーカは恥ずかしがって答えた。




 「……………」








 ブアッ!!!!!!!!!








 私は急に恥ずかしくなった…





 「しゃ、写真撮る?」

 「え?」

 「私と写真撮るかって聞いてるの/////////!!!!」



 あ、何言ってんだ私……



 「え………いいの?」

 「べ、別に減るもんじゃないし……どうする?どう撮る?」

 「え、二人で撮っていいの?」

 「ま、まぁ、別に……私だけを撮りたいんだったらそれでもいいけど…」

 「………じゃあ……






 どっちともでお願いします…/////////」






 「1000円ね?」

 「あ、いくらでも払います」





 という訳で新しい服でトーカと写真を撮った。



 因みに冗談だから……




 お金のくだりは……















 そしていよいよ……




 「じゃ、じゃあ、次はどっちがいい?」



 私は顔を赤らめながら質問した。



 もうずっと赤いんだけどね……




 「……………ユウが決めていいよ……」




 トーカも顔が赤い…




 「じゃ、じゃあ、水着を見せる……」

 「その、水着の種類は?」

 「えーと、



 青の三角ビキニ…」

 


 「オーソドックスで単純なやつが来たぁぁぁーー……/////////」

 「それじゃあシンプルなその水着姿だったらティッシュは必要ないよね?」

 「いや、いる」

 「トーカ……"飢えすぎ"」

 「うるせーよ……




 ユウの水着姿は俺だけのものにしたいくらいなのに…」




 「………………え?」

 「あ……嘘、何でもねーから今のは忘れて」

 「いや……流石に無理」

 「えー……」





 そしてお互い暫く無言が続いた……/////////



 何でこんな嬉しいと恥ずかしいが織り交ぜると体が動かなくなるんだろ……



 つーか"ティッシュいらない"とか"飢えすぎ"ってどういうことだろ……分かんねーのになんか言ってた…//////////




 ※もう二人とも"ちょっと"やばかったと思う。




 と言う訳でトーカには外で待ってもらって着替えようとした……





 

 「あ……」

 



 私は服を脱いで水着を着ようとした時に思った。



 



 「鼻血出さすには少し体張った方がいいかな……」






 ※この時の私は"もう"正常じゃありませんでした。ただ恥ずかしくてとりあえず鼻血出さすという状況に持ってくという出来事に逃避してました。














 そして…



 「どう……かな////?」



 「」


 



 私は水着姿をトーカに見せていた……




 

 「え、ユウなの?」

 「は?」





 「天使かと思った…////////////」





 「……………はっ!!!!?」



 私も驚いた…



 「え、超似合ってるわ……」

 「で、でしょ?私だから当然だよ……」

 「めちゃめちゃ可愛い…」(何だよこれ……胸の谷間、腰のくびれ、でかい尻、引き締まった体つき……ユウのスタイルの良さと水着がマッチアップしてる)

 「……………」




 んー、やっぱ鼻血出すには至らないな……







 ※そもそも鼻血出すこと自体あまりない事なんだけど……つーか、トーカも多分、情報量が多すぎて頭が追いついてなかっと思う。だから鼻血出さないからダメとかってそんなのはなかったんだけどね……今思えば…








 よし。






 ダキっ




 「!!!!!?」

 「ほら、今日だけのボーナスチャンスだよ〜(笑)?」




 私は鼻血を出さすためにトーカの腕に抱きついて胸を寄せていた……




 ※もう一度言いますがこの時の私は"本当に""ほんっとう"に正常じゃありませんでした。




 「」

 「トーカ♡」




 ムニっ♡





 胸を寄せながら笑顔でトーカを見る……


 

 

 ポタっ




 「あ」




 

 トーカの鼻血が私の肩に落ちてきました……





 「…………あ……あああああああ////////////!!!!!!!!!?」





 ここで私はふと我に返り自分がやっていたバカな所業を深く反省し……




 バシンっ!!!!!!





 100パー私が悪いのにトーカにビンタまでしていました……





 今回でヘイトを買っても仕方ないことをしてしまいました……




 あれだけ言っといて本当に鼻血を出すとは思いませんでした…




 と言うことで今回はこんな事が起きてました……








 完

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