第42話 襲撃
「……!」
俺の操作するキャラ・ツクヨミが、突如煙の中から現れた敵の攻撃を辛うじて防いだ。
『うおおおお!』
『そっから!?』
『熱すぎる……!』
コメント欄もさっきと変わらない盛り上がりを見せてるけど、やっぱり緊張感が違う。
俺と
……あれ?さっきまでずんたんと戦ってなかったけ?
そんな声が聞こえてきそうなので、経緯を追って話そう。
◇10分程前
「……強すぎだろ。」
GAME SETの文字と共に、碧木が操るアリスの勝利が確定した。結局、俺とずんたんは碧木に善戦するも勝ちには手が届かなかったのだ。悔しい。
「……いや〜!最後あれだけぴったり連携技決めるなんて、やっぱ凄いね!」
にこにことすんごい楽しそうに俺らの技を褒めてくる碧木。逆に言うとあれだけ揃えた技を完璧に防いだ君が恐ろしいんだけどね。
「さて!あ、次のリスナーさん来てるじゃん!……あれ?」
まだまだ碧木は元気だし、まーた新しい獲物を無邪気に狩ろうとしてる。恐ろしや。
「……じゃあ次の相手は、……ん?」
隣で画面を見たまま無言になっている碧木。気になってマイクをミュートにし話し掛けた。
「あ、今ミュート?
返ってきた碧木の言葉に従い、今から対戦しようとしているリスナーのプロフを見てみる。大会での目立った戦績も無いし何だ?って一瞬思ったけど、その考えはすぐに消え去った。
「……全国リーディング、3位」
俺の心臓の鼓動は一気に跳ね上がり、ゲーマーの血がふつふつと沸き始めているのを感じる。それくらい、今から始まる対決は熱い。
これから、全国リーディングトップ3が激突するのだ。ヴィクロをやっているであろうリスナーも、ゲーム界隈の人達やSNSも緊張感と興奮に包まれていた。
相手のプレイヤーネームは「サ
「……それじゃあ、サ月さんよろしくお願いします」
軽く挨拶し、開始直前のキャラ選択の画面へ移る。俺と碧木はもちろんツクヨミとアリスだ。
……さて、気になるサ月のキャラは?
「……!?」
「わーお!なんか
ツクヨミ対アリス対ツクヨミという構図になった。そう、サ月が使うのは俺の相棒であるツクヨミだったのだ。
どちらかと言えばツクヨミも使用率が低い方であり、あまりツクヨミ対ツクヨミという盤面には遭遇していない。つまり、俺も経験不足の中で行われるゲームとなりそうだ。
まぁ、生粋のゲーマー的にはそっちの方が燃えるんだけどね。
◇あとがき◆
皆様、新年あけましておめでとうございます。作者のにいな。です。今年も全力で突き進んで参りますので、何卒わたくしめの作品をよろしくお願い致します。
このトップスリーの戦いが終わりましたら、いよいよ花火大会の話が一挙公開されます。
ようやくここまで来たかと感動しております(?)。2024年の夏に公開してから半年が経過しようとしておりますが、まだまだこの作品は激アツです。今後をお楽しみにしておいてください!
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