第84話目的


 ー協会ー


 月兎が資料を読み組織ーー【日蝕】がやろうとしていることを知り驚いていると、


「おいおいこの資料に書いてあることがほんとうだったら今回の件俺ら支部が出張ることじゃないだろ。」


 と資料を読み終わった玄二が言い


「これは…責任重大ですね。」

「ひぇぇぇ。」


 一葉は驚き吉矢は怖がっていた。


「確かにこの【日蝕】の最終目的である日本壊滅は本部の動く案件ね。でも本部はいま他のことに手をさかれてる。それがーーー。」


 鈴華が話すのを躊躇っているとしている説明を努が引き継いだ。


「日本の大妖怪中の大妖怪。かつて神に倒された八岐大蛇の封印の見回りだ。」


 そう努が言うと部屋にいたみんなが息をのんだが今一状況が分かっていない月兎は


「八岐大蛇の封印って?倒されたんじゃないですか?」


 と聞くと努は


「月兎君は分からないよね。実は切っても切っても再生する八岐大蛇は倒された後に各地に封印されたんだよ。」

「封印ですか?」

「うん。九州の桜島や瀬戸内海の鳴門の渦潮・佐渡島や富士山なんかの9ヵ所に首を分けて封印されているはずだったんだよ。」


 と解説をした。


「そうなんですね。…ん?はずだった?」

「そう。実は【日蝕】のやつらは何個かの封印をとき既に首を回収のしているみたいなんだ。」


 これには努以外のメンバーも驚いたようで


「どこがやられた!」


 と玄二が聞くと


「琵琶湖・鳥取砂丘・渦潮・恐山・佐渡島が奪われていました。」


 と本部の人間である深雪が答えた。


「てほとんどじゃないですか!なんで分からなかったんですか!特に恐山!あそこはイタコが守っている地でしょう!」


 と一葉が聞くと


「そのイタコが確認した所どうやら実際に八岐大蛇を使ったダミーがあったそうです。そのせいで発見が遅れたようです。因みにその五ヶ所以外の富士山・桜島・京都・東京には本物の首があったから本部はそこの守りを優先するせいでアジト制圧にてが回せなくなってしまいました。それで今回この支部に依頼が入ったていうわけなんです。」


 そう進太郎が返した。

 すると今度は吉矢が


「でもうちの支部長は結界系の術士です。我ら支部が首を確認して場合によっては支部長が封印する方が良くないですか?」


 と聞くと


「いえ。もしやつらが八岐大蛇を再生させていた場合を考えると鈴華さんは東京から離せませんし鈴華さんはある場所の警護にまわって貰うからです。」


 と返された。

 それに対して


「一体どこだよ。」


 玄二が聞くと


「東京の首が封印されている場所ですーーー。すなわち皇居です。」


 と返された。


 その後流れるように当日についての作戦をたて解散する事になったが努の提案で当日戦闘をするメンバーで少し話をする事にした。


 ー喫茶店ー


 上の協会の基地をカモフラージュする為の喫茶店に皆で行きそこのの個室で話し合うことになった。


「じゃあまず僕からだね。僕本郷 努は式神使いだから遠距離も近距離も得意だね。ただ奇襲には少し弱いかな。」

「私、土屋 一葉は土や岩を使った術を使います。私はあまり筋力がないので遠距離としてしか使えませんが本当は近距離にも術を使うことも出来ます。」

「自分中村 月兎は宿しの術をつかいます。宿しているのは毒の蛇である破月と眼や口や耳を使えなくする三猿を宿しています。後最近この小熊の戦斧をつかって攻撃もします。」


 そうやって小熊の戦斧を解放してみせる月兎すると


「僕と会った時はそれを持ってなかったね。どうやって手に入れたんだ?」


 と努に聞かれたので手長・脚長の説明をする月兎。すると


「月兎君は本当にトラブルに巻き込まれるね。」


 と笑われた。


「で、吉矢くんは何が得意なのかな?」


 とひとしきり笑った努は吉矢に聞いた。


「は、はい!僕武田 吉矢は近距離特化の術士です!身体は元から強かったです。今までされた攻撃で怪我をしたことはありません!」


 と吉矢は緊張しながら説明をした。


 それを聞いた月兎は


(怪我をしたこと無いって羨ましいな。てかチートだまるで。)


 と思うのだった。


 こうしてある程度話し合った後は解散をして各々好きに過ごすこと一週間後ついにアジトに行く日になるのだった。

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