第85話VS組織1
ー協会ー
犯罪組織である【日蝕】を倒す日がやってきた。
時間前に来た月兎だったがもう既に皆集まっていた。
「すいません。遅れました。」
「大丈夫ですよ。月兎君。集合時間前に集まっているので問題なしです。」
「努さん。【日蝕】のやつらは何か動きましたか?」
そう月兎が準備をしながら聞くと
「いや、やつらはまだ我々の動きには気付いて無いようですね。」
と進太郎が答えた
「貴方はたしか進太郎さんですよね。」
「はい。我ら影山家は闇に紛れることを得意とする一族なので良く監視役になるんですよ。今回の【日蝕】を監視していたのは自分なんですが特に動きはありませんでした。」
「そうなんですね。」
「なら簡単に終わるかもな!」
そう進太郎と月兎の話しに入ってきたのはザ・陰陽師という格好をした玄二だった。
「あら、油断大敵よ。それにアジトには改造された妖怪が沢山いたって話しじゃない。下手したらその沢山の妖怪と殺り合わなきゃいけないのよ?大変じゃない。」
そう言いながら近付いてきたのはこちらもザ・陰陽師という格好をした一葉だった。
「確かに妖怪の群れは厄介だけどよ。これだけいたら倒せるだろ。吉矢以外は殲滅が得意な奴らばっかだろ?」
「確かに私も貴方も月兎さんも本郷さんも殲滅は得意な術士ね。でも改造された妖怪は少なくとも等級が一つは上がっているのよ?そんな簡単にいくとは思わないわ。」
「そ、そうですよ。しかも資料に載っていた妖怪を見ると凶暴になってるみたいですし。」
そういっている吉矢は時代劇で見るような鎧をきていた。
「資料を見ると二口女やぬりかべ、天狗に海外のモンスターまでいたと書いてあったからね。二口女はともかくぬりかべは4級で天狗に関していえば2級だからね。油断していい状況じゃないよ。」
そう努が言ったので玄二も
「まぁ気合いは入ってるよ。」
といった。
それを聞いた努は皆に
「じゃあ行こうか!」
と言った。
ーアジトー
【日蝕】のアジト前に着いた月兎達だったが乗ってきた車には【水道局】と書いてあった。
「よし着いたか。じゃあ作戦を始めようか。今から無線で人払いの結界をはって貰うから張って貰ったら潜入だよ。人払いの結界を張ったら相手も気付くだろうから全力で行くよ!」
「「「「はい!」」」」
車が止まると努からの指示があったので皆で返事をしその時をまった。
すると努が無線でどこかと会話を始めた。
ガチャ
「こちら実行部隊。結界部隊さん。配置につきました。何時でも作戦開始OKです。」
『…こちら結界部隊。実行部隊さん。今から人払いの結界用の釘をさします。どのタイミングでも大丈夫です。』
そういうとさっきまでとは空気がすこし変わったきがした。
『こちらこちら結界部隊。最後の杭を打ち終わりました。何時でも突入大丈夫です。』
「分かりましたこれより実行部隊突入します。では。」
『ご武運を。』
ガチャ
「じゃあ皆さん行きましょう!」
そうして皆でアジトに向かった。フォーメーションは前から前衛が吉矢、中衛が月兎後衛が一葉と玄二、更に後ろに努と進太郎と深雪、となった。
アジトにはいると誰もいなくがらんとしていた。
「だ、誰もいませんね。」
「そうだね。索敵用と前衛をだすね。出てこい牛頭・八咫烏。」
誰もいないことを吉矢が指摘すると不審に思った努が前衛の壁を厚くするための牛頭と索敵用の八咫烏をだした。
「ちょっと待ってね。確か地下に実験室があるからね…参ったな。もしかしたらバレてたか?」
八咫烏を偵察に出した努がそういったのでそれを聞いた皆を代表して玄二が
「バレてたかもって何かあったんですか?」
と聞くと
「うん。どうやら奴ら逃げたみたい。だれもいないよ。しかも改造された妖怪を放ってね。これじゃあこの一帯に改造された妖怪がばらまかれちゃうよ。僕らでどうにかしないと。」
と言い出した。これには思わず皆揃って
「「「「「「は?」」」」」」
と努に聞き返すのだった。
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