第65話呪いって怖いね
ー病院ー
財前に今から来る聞いたこともない子の話を聞いているとどうやら破月いわく病気ではなく呪いではないかと言われた月兎はどうしたものかと悩んでいるとどうやら話していた子が来たようだった。
「院長。足立さん達がいらっしゃいました。」
「じゃあ呼んでくれるかな。」
「はい。」
そうして財前と月兎が待っていると直ぐにいかにもお婆さんという風貌の女性といかにもスポーツ少女という風貌の少女の二人が部屋に入ってきた。
「足立さん。お久しぶりです。」
「先生。お久しぶりです。この子が相談していた孫の足立 梨沙【あだち りさ】です。」
「…こんにちは。」
そう紹介された少女は確かに顔色が悪そうだった。
「こんにちは。こちらが先ほど言った製薬関係者です。何か効果がある薬がないか相談するために呼んだ中村 月兎君。」
「…はじめまして。」
そうお互いに紹介をすると早速例のアザを見ることになった。
「じゃあ梨沙ちゃん。この台に横になってくれるかな。」
「はい。」
梨沙ちゃんが台に横になると財前が少し服をめくり梨沙ちゃんに巻かれていた包帯を切った。するとナニかが腐ったようなニオイがしてきた。
「ッッ。これは嗅いだことの無いニオイだな。」
「そうですね。」
そう財前と月兎がいいながら脇腹を見ると苦悶した顔のようなアザができていた。
「これは…やっぱり見たこと無いな。月兎君はあるかな?」
「いや~…僕もちょっと見たこと無いですね。」
と財前と月兎がはなしていると
「やっぱりダメですかね?」
と梨沙の祖母が聞いてきた。
「そうですね。やっぱり自分はちょっと分からないな。」
「そうですか…。」
財前が分からないと答えると梨沙はガッカリした様子でそう答えた。
「梨沙は走ることが大好きで学校でも陸上部で一番足が早くてレギュラーなんです。どうにかなりませんか?」
「おばあちゃん。私は大丈夫だよ。」
「でも梨沙。あなた…。」
二人のやり取りを聞いていた月兎は梨沙ちゃんを助けたいと思い協会に呪いについて聞いてみようと考えた。
「あの~。この梨沙さんみたいないわゆる奇病に少し詳しい人を知っているんで聞いてみても良いですか?その人が治せるかどうかは分かりませんがもしかしたら何か対処法が分かるかもしれません。」
と月兎が言うと
「本当ですか!聞いてみるだけ聞いてくださいませんか?お願いします。」
「お願いします。」
と二人して頭を下げながらお願いしてきた。
「分かりました聞いてみますね。」
月兎が聞いた結果は財前さんを通して足立さん達に教えることにして足立さん達二人は帰って行った。
「にしても月兎君にそんな知り合いがいるとはね。」
「まぁこういう仕事をしている関係上たまたま知り合えまして。」
「交友関係様々だな。」
「えぇ。じゃあ僕は早速知り合いにコンタクトとってみますね。」
「おう。じゃあまた。」
こうして病院を後にした月兎は会社に戻り通常業務を終えた後、後輩のみどりからの飲みの誘いを断った月兎はまっすぐ家に帰ると協会にして電話するのだった。
ー自宅ー
「そういえばアレって呪いであってたんだよね?」
『あぁ。呪いだったぞ。』
「やっぱそうか。じゃあ呪いに詳しい人がいないか協会に聞くか。」
そういうと協会に支給されたスマホで協会に電話をした
ピピピピピーピピピピピー
『ハイ。』
「マスターですか?月兎です。ちょっと聞きたいことがあるんですけど。」
『ちょっと待ってくださいね。…はい。大丈夫です。』
「今日知り合いの病院に呪いをかけられた人がきたんですけど。」
『なるほど。厄介なパターンですね。分かりました支部長に繋ぎますね。』
「お願いします。」
♪~~~♪~~~
少し待っていると電話が支部長に変わった。
『もしもし月兎君?鈴華です。』
「月兎です。」
『また厄介なことにした巻き込まれてるんだって?』
「僕が原因ではないですけどね。」
『呪いにかかった人に会ったと聞いたけど。』
「はい。僕の会社に関わりのある病院に珍しい症状の人が来るってなって詳しい説明を聞いていたら破月が呪いじゃないかって言い出して実際見に行ったらやっぱり破月が呪いだって言ってたのでどうにかならないかと協会に連絡しました。」
『なるほどね。…実は今の術士への法律で無闇に人を呪ってはいけないという法律があるから恐らくその人を呪っているのは…。』
「犯罪者ってことですか…。」
新たな騒動の予感がする月兎だった。
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