第37話修行パート9
ー食卓ー
真二にどうやって三猿のデバフを当てるか考えながら夕飯に向かった月兎だったがなかなか上手い攻撃パターンを作れないまま食卓についた。
「月兎君起きれたのか。真二からきいたよ気絶させてしまったからもしかしたら起きてこれないかも知れないって。」
「何とか起きれました。」
「夕飯に間に合ってよかったよ。で、真二と戦ってみてどうだったかな?」
「速かったです。術を当てる暇すらなかったです。」
「真二の素早さは3等級の中でもピカイチだからね。」
「真二さんって3等級なんですか?」
「ん?言ってなかったかな?真二は3等級、涼太と剛は2等級、私が1等級だ。」
初めて雲居家の等級を知った月兎だが当主である圭の等級の高さにびっくりした。
「確か1等級上の特級って五人しかいないんですよね?そんな中1等級ってすごいですね。」
「いやいや特級の御仁達は我々1等級とはレベルが違うからね。特級と比べるとただの人だよ。」
そういうとふと圭が特級について月兎に話し始めた。
「月兎君は特級がどんな方達か知っているかい?」
「いや、詳しくは知らないですね。」
「そうか…特級について少し早く解説しても良いかな?」
「お願いします。」
「まず特級の内の2人は肉体タイプでね。肉体タイプは気功を使う人達が多く、かの御仁達そうだ。気功を極めるといわゆる仙人のようになるんだよ。さらに遠距離タイプが2人。この2人は術の属性を極めているといわれていて身体を属性に変えることができるんだよ。最後の1人は我ら宿しと似ている術である神降ろしの術士。この術士が一番なぞでね。神を降ろせるということしかしられていないんだ。特級の共通点は強い事は当たり前でさらに死ににくいってことなんだよ。」
「死ににくい?」
「あぁ。四肢が取れても再生するし頭がえぐられたり取れたりしても再生するらしいよ。」
「それは人間なんですか?」
「確かに怪しいね。ちなみに特級の人はみんな長寿だよ。」
「そうなんですね。」
「余裕で150年位は生きているらしいしね。」
「どうやってそんな長い間生きていられるんですか?」
「方法があるんだよ。肉体タイプの人達は肉体を活性化させて身体の再生や身体を若返らせる事ができるんだよ。遠距離タイプの人達は属性が水と木なんだけど、身体を属性に変えることで再生されることができるし身体の必要な要素を交換することができるんだよ。神降ろしの術士は神を降ろした事で身体が人とは変わってしまって不老不死らしいよ。」
「そうなんですね。」
「だから特級が居る家の人達は特級の事を敬意を込めて守護神と呼んでいるよ。」
「へ~。…そういえば自分も破月から生命力を分けてもらえるので不老長寿だって言われました。今後破月の力が戻れば不老不死にもなれるとか。」
そう月兎が言うといままで話を聞いているだけだった涼太と剛・里美が話にはいってきた。
「ということは後々月兎さんは特級入りする可能性があるということですか?」
「そういう事だろうね兄さん!月兎さんってすげー人だったんだな!いや~今のうちにサインもらった方が良いか?」
「…すご。」
今の話を聞いた圭も驚きながらも納得していた。
「確かに月兎君に宿っているのは夜刀神。位は低くまた呪われてはいるが神だからね。月兎君に生命力を与えるのもわけないってことか…このまま月兎君が順調に育てばまず間違いなく特級だろうね。」
「あまり実感はないですけどね。」
「宿しの術士から特級がでるのは我が家の悲願だからね。月兎君には頑張ってもらいたいよ。」
「ですね。もし宿しから特級がでたら我々がまた迫害されることは起こらないでしょうからね。」
「…頑張って。」
「俺がなりたかったなー!特級!」
「月兎君がもしなったとしても剛もなれば良いだろう。」
「だな!」
お世話になっている雲居家のためにも強くなって特級になりたいなと思う月兎だった。
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